リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

2017-12-31から1日間の記事一覧

公益社団法人 日本産婦人科医会 研修ノート No.99 流産のすべて

Ⅴ. 不育症専門医より一般産婦人科医に知ってもらいたい不育症のトピックス 5.愛護的ケア(TLC:Tender loving care)(表21 ~ 27) ○psychological support( 支持的精神療法)のことであり,精神療法の基本である.患者の不安や辛さに共感し,信頼感と安…

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III. 流産の処置 ホーム 研修ノート No.99 流産のすべて 6.子宮頸管拡張 6.子宮頸管拡張 ○子宮頸管は主にコラーゲンでできている.Ⅲ型コラーゲンは急速に拡張すると損傷し,一度損傷を受けると次回妊娠時にも回復しない. ○段階的に時間をかけることが望ま…

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*III. 流産の処置 2.早期流産に対するインフォームドコンセントの注意点○早期流産は発生頻度の高い現象である一方で,流産の体験は妊娠女性および配偶者に対して精神的ストレスを与え,時として強い抑うつ・不安を生じる. ○カップルの精神的負担を軽減す…

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III. 流産の処置 5.後期流産の処置 (1)手続き ○妊娠12 週以降の後期流産(死産)では,死産届書,死産証書及び死胎検案書に関する省令第12 条に基づき,死産証書を作成する(図12).(患者が死産届・死産証書とともに死胎(埋)火葬許可証申請書を市町村…

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III. 流産の処置 4. 妊娠12 週未満の人工妊娠中絶手術による合併症(日本産婦人科医会調 査結果より) (1)妊娠12 週未満の人工妊娠中絶手術の合併症 ○WHO は2012 年に「安全な中絶に関するガイドライン」を発表し,人工妊娠中絶手術としての掻爬法は安全…

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III. 流産の処置 3.早期人工流産(以下,妊娠12 週未満の人工妊娠中絶)について ○WHO のガイドラインでは,妊娠14 週まで(15 週未満)の人工妊娠中絶は外科的処置と薬剤による方法のどちらを患者に勧めても良い,とされている. ○本邦では早期人工妊娠中…

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Ⅱ. 流産の原因 1.総論 流産の原因は,妊卵・胎児側の異常と母体側(父親含む)の異常に大別される.早期流産は妊卵の異常によるものが多く,後期流産では母体の異常が多くなる.教科書的には(表1)のような原因が挙げられているが,エビデンスの乏しいもの…

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Ⅰ. 序章 流産は妊娠22 週未満での妊娠中絶,すなわち胎児を娩出すること,または子宮内で発育せず心拍の見えない状態を示す.妊婦の高年齢化と共に流産率は上昇傾向となってきている. 早期流産の処置に関しても,以前は子宮内容が残らないようにキュレットを…

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序 早期流産の発生頻度は,15~20 %と報告されている.近年,初婚年齢が上昇し,やっと妊娠しても流産になることが多いだけに,日常診療では,流産頻度が20 年30 年前より,明らかに増えている印象さえある.それは,単に妊婦の高齢化によるものか,他に地…

偶発事例報告事業 平成25年の事例解析結果

日本産婦人科医会 医療安全委員会 中絶事故、特に子宮損傷・子宮穿孔に関する統計があります。http://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2017/01/80_141015_c.pdf