リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

昨日付の東京新聞のサイトに,以下のショッキングな記事が載っていました。

富士見の新生児3人遺棄
母親に猶予判決

 新生児三人の遺体を富士見市内の公園に捨てたとして、死体遺棄の罪に問われた坂戸市伊豆の山町、無職榎美貴子被告(43)の判決公判が二十六日、さいたま地裁川越支部であり、早川幸男裁判官は「まことにむごい犯行で刑事責任は重いが、反省の態度を示している」として懲役二年、保護観察付き執行猶予五年(求刑懲役二年)を言い渡した。

 判決理由で、早川裁判官は「妊娠中絶や新生児の遺体処理について公的援助を求めるなどしなかった点で、被告人の姿勢は厳しい非難を免れない」とする一方で、「妊娠などに十分な注意を払わなかった交際相手の男性の無責任な態度もうかがえる」などと指摘した。

 判決によると、榎被告は一九九九−二〇〇二年ごろ、三児を出産したが、いずれも死亡。交際相手から経済支援を打ち切られることを恐れて妊娠、出産したことを告げず、遺体をベランダのプランターの中や寝室のタンスの上に隠していた。しかし、家賃滞納で退去を迫られていた今年三月十四日ごろ、新生児三人の遺体の処分に困り富士見市西みずほ台の公園の隅に遺棄した。 (土門哲雄)

http://www.tokyo-np.co.jp/00/stm/20060927/lcl_____stm_____003.shtml

1970年代に水上勉さんがこれと似た女性の話を小説にしています。(ただし,薄幸の愛人の女性が死んだ後,押入の袋のなかから嬰児の亡骸が5体出てくるというストーリーです。)おそらく彼女たちは,ただひたすら,妊娠したことも,産んだことも隠しおおそうとしたのではないかなぁ……。