リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

教室のサロンに再び1歳11ヶ月の女の子とそのママが遊びにきてくれた。すでに英語教材が家にあり,ビデオなどを通してアルファベットは自然に覚えてしまったという。ただ,そこからどうすればいいのかが分からないのだという。

アルファベットを覚え,ABCの歌を歌えるようになるあたりまでは,どの教材でもたいていできるようになる。その後の展開が普通の人には分からないし,教材販売会社の側もそこらへんを指導することなく,ただ漫然と教材を与えていれば「自然と英語が身につく」かのような幻想をふりまいているように思えてならない。

実のところ,英語に王道はないのだと思う。丸暗記とまねっこだけ(動物で言うなら「調教」)ですむ時期は,すぐに終わる。その後は,特に子どもの側に「偏向」が生まれ,好みがはっきりしてきてからは,その子,その子の様子を見ながら,試行錯誤していくしかないのだ。

人を育てるのは,植物や動物を育てるのとはわけが違う。学習課程に置いては,決して画一的ではない人と人とのコミュニケーションが生じるし,人の経験は決して均一でもないからだ。そんな全く当たり前のことが,どこかで忘れられているような気がする。