リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

プロライフ派による妨害?

6210万人のユーザがいるアメリカ最大級の携帯電話会社Verizon Wirelessが、アメリカ最大規模のプロチョイス団体NARALの配信を遮断していたことの過ちを認めたというニュースです。言論や思想の自由を妨害していたわけですから、自由を愛するアメリカ人はとりわけ黙っていません。発覚すれば修正して当然でしょう。NARALのプレスリリースによれば、NARAL代表Nancy Keenanが25日に申し入れてから修正までにかかった日数はわずか2日間でした。

それにしても時代錯誤的な話です。この会社の以前のトップはプロライフ派だったのでしょうか……? 

以下は、ITProに本日付で掲載されたニュースです。

Verizon,中絶擁護派団体のテキスト・メッセージング遮断措置を解除

 米Verizon Wirelessは,妊娠中絶などを女性の選択権として主張する団体NARAL Pro-Choice Americaからのテキスト・メッセージ配信を遮断する措置を解除した。Verizon Wirelessが米国時間9月27日に明らかにしたもの。

 同社広報担当のJeffrey Nelson氏は,同措置が「古びた社内ポリシーの誤った解釈による判断だった」と述べた。ユーザーを迷惑メッセージから適切に保護するスパム・フィルタのようなテキスト・メッセージング保護ができる前に策定されたポリシーだったと,同氏は説明する。

 米メディアの報道(NYTimes.com)によると,Verizon Wirelessは先週,NARALが提出したテキスト・メッセージング用ショート・コード登録要請を拒否。これにより,NARALの活動に関心がある Verizon WirelessのユーザーはNARALからのテキスト・メッセージ配信にサインアップすることができなかった。ちなみに,別の大手モバイル事業者は, NARALのショート・コード登録申請を承認していた。

 Verizon Wirelessは前回の判断を覆し,「きわめて希な問題を引き起こしたプロセスを修正した」(同氏)と釈明。NARAL議長のNancy Keenan氏にあてた書簡で,ショート・コード登録申請を承認したことを通知した。

(ITpro)  [2007/09/28]

他に、本日付のFeminist Daily News Wireにも、"Verizon Reverses Decision to Refuse NARAL Text Message Service"と題した要約記事があります。

この件に関するそれぞれのプレス・リリースは、以下で読めます。
Verizon Wirelessのプレス・リリース
NARALのプレス・リリース