リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

イタリアの少子化対策

本日付のCNN.co.jpのニュースで、こんなのを見つけました。

中絶思いとどまれば現金支給 イタリアの州が新制度

ローマ(CNN) イタリア北部のロンバルディア州が、人工妊娠中絶を思いとどまった低所得世帯の女性に補助金を支給する制度を創設した。

同州のウェブサイトによると、低所得世帯を支援するため500万ユーロの基金創設がこのほど承認された。これに基づき、経済的理由により中絶を思いとどまった女性に年間約4500ユーロを支給する。対象者は月額250ユーロを1年半にわたって受け取ることができる。

州保険局によると、主に経済的理由から出産ではなく人工妊娠中絶手術を選ぶ人が多いという。新制度によってこうした世帯の障壁を取り除き、出生率の向上につなげたい考え。補助金の案内については、女性が中絶の相談に訪れたクリニックで、中絶手術を受ける前の面談時に行われるという。

イタリアの保健省によると、同国の妊娠中絶件数は年間約12万8000件。ロンバルディア州の新制度については「長期的な問題に対して短期的な解決にしかならない」との批判も出ているという。

月額250ユーロって3万円弱。なんか、どこかの国の子ども手当と似てますね……ただし、対象者が違うか。

子ども1人を成人まで育てるのに4000万円かかると言われているのを考えると、これでは焼け石に水でしょう。