リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

緊急避妊薬ノルレボその後

1月8日の日記にgrangran14さんがコメントくださって、ノルレボ発売のその後の情報を入手できました。ありがとう! 集めた情報、ここにメモっておきます。

ちょっと古い情報になってしまいましたが、緊急避妊剤「ノルレボ®錠0.75mg」の日本国内独占販売権を取得しているあすか製薬に対して、株式会社そーせいが製造販売承認を申請し、承認を受けたという話です。2月23日付けで、あすか製薬そーせいのそれぞれの文書がネットに掲載されていました。

日本産婦人科学会では、次の関連資料を見つけました。

緊急避妊法の適正使用に関する指針

厚労省のノルレボ適正使用への協力依頼文書

あすか製薬より2011年5月中旬発売と書いてあったのですが、つまり、そーせいが製造を下請けしたということでしょうか。そこらへん、医薬品のしくみがよく分かりません。上記の厚労省の依頼文書を見ると、「発売元:あすか製薬株式会社」「発売:武田薬品工業株式会社」となっているので、消費者にとっては武田薬品の薬ということになるのかな??

何にしても、いざという時の選択肢が増えるという意味では、とりあえず良かったです。あとは、利用者の負担がどれくらいか(保険はきかないようですし)、どの産婦人科でも扱ってくれるのかどうか、頻回使用者にどう対応するのか(男性のほうがノルレボがあるからと避妊を怠るケースも出そう……)といったことが気になりますが。

ついでに。上記指針を読んで、銅付加IUD(Cu-IUD)を使った緊急避妊法は、事後120時間以内に装着すればいいのだと気付きました(ノルレボは事後72時間以内)。2日分余裕があるわけですね。こちらもお値段が気になりますが、IUDなら一回限りでなく、そのまま長期的な避妊に移行できるというメリットがあります。

2011-05-15の追記です。「医療・医学ニュース」というサイトに、「緊急避妊薬「ノルレボ」を治験へ」というニュースがありました。書かれた日付は不明です。