本日付で厚生労働省発表の「衛生行政報告例の概要」で、年間中絶件数が20万件台と最少になった。
平成 23 年度の人工妊娠中絶件数は 202,106 件となっている。「20 歳未満」について各歳でみると、「19 歳」が 7,257 件と最も多く、次いで「18 歳」が 5,264 件となっている。
人工妊娠中絶実施率(15〜49 歳の女子人口千対)は 7.5 となっており、年齢階級別にみると、「20〜24 歳」が 14.1、「25〜29 歳」が 12.0 となっている。「20 歳未満」について各歳でみると、「19 歳」が 12.1、「18 歳」が 8.9 となっている。
減ったこと自体はいいことだ。しかし、そもそも妊娠可能な年齢層の女性が減っていること(特に団塊ジュニアが妊娠年齢層からどんどん外れつつあること)、「事後避妊」がどれだけあるかが分からないこと、未認可の中絶薬がネット販売等で流入している可能性があることなどを考えると、朗報だとは言い切れない。「意図せぬ妊娠」そのものが減ったかどうかは全く分からない。むしろ統計に上がる「中絶」以外の手段が出てきたことで、問題が目に見えにくくなっていくことが懸念される。
*20未満の中絶の増加傾向が終わり、減少傾向に転じたことを確認したので、少し修正しました。
なお、詳しい結果はこちらをご覧ください。