バンコクで開かれた第2回IWACでは、薬による中絶(メディカル・アボーション、MA)について何人もの専門家の話を聞きました。エッセンスだけ情報提供しておきましょう。
- RU-486(ミフェプリストン)は、1988年にフランスで承認されて以来、今や世界56か国で承認されている。
- 先進国でも、発展途上国でも、急速に使用率が上昇している国々がある。
- 自宅で第2薬をのむ方法(自宅中絶)は、多くの女性に支持されている。この方法を体験した女性の圧倒的多数が、もしもう一度中絶を受けることになったら自宅中絶を選ぶと答えている。
- ミソプロストルのみを4回繰り返し投与する方法でも十分に代用できることが判明している。(ミフェプリストンは日本では未承認だが、ミソプロストルは承認済み。つまり、この方法なら日本でも合法的に行える?・・・と思いきや、複数の方々から無理だろうとのご意見をいただきました。)
- 薬を用いた中絶は非常に安全な方法であり、スクリーニングさえ確実に行えばテレメディシン(遠隔治療)にも適用できるし、また専門のトレーニングを受けた中間レベルの医療提供者(日本で言えば専門看護師や助産師?)でも行える。
- 女性たちは医師よりもナース・ミッドワイフ(助産師)の関与のほうを望んでいる。(性別が問題なのではなく、医療者の関与や共感の度合いなどが関係しているらしい。)
なおLMPとは最終月経開始日を起点とした妊娠週数のことで、実際の懐胎週数より2週ほど多くなります。