昨日付の朝日新聞社説余滴で,伊田加奈子さんという司法社説担当の同紙記者が,かつて富山市立中学校の給食で,「男女別パン」が採用されていた話を書いていた。「そんなものだ」と思っていると疑問が浮かばない。それはまさに今の日本のリプロの状況にも当てはまる。
たとえば,「中絶と言えば掻把が当然」という思い込み。世界の多くの医師たちは,この方法を40年も前に手放して,もっと安全で確かで「女性にやさしい」手法に移行したというのに。
先日,ある講習会で偶然隣になった自称「あらさ〜」の女性に,日本の女性差別の話をしていて,「日本の女性議員比率って,他の国と比べると悲しいくらいに低いんだよね〜」と話をしたら,ちょっとびっくりされて,「そんなものだと思ってたから,それが変だなんて気づきませんでした」とまさに言われた。
知らないということ,知らされてないということは恐ろしい。そして,限定された情報を一方的に与えられるということも。
「生命と女性の手帳」なんてとんでもない。その前に,男性の姿勢を正してほしい。男性が女性を「モノ」扱いすることこそやめてほしい。朝日新聞はいいこともいっぱい書いているけど,男性週刊誌の見出しや写真はあまりにえげつないものも多い。こんなのが,メジャーな全国紙に載っているのって日本くらいじゃないのだろうか。