リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

オランダ政府の中絶情報

日本政府のお手本にしたい! 親切丁寧で実用的

オランダ政府が中絶を求める人を対象に英語で情報提供しているサイトを見つけました。あまりに的確で分かりやすく、しかも様々な意味で考え抜かれ、行き届いている対応なので、試訳してみました。

中絶を受けようと考えています。どうすればいい?
中絶を考えているなら、できるだけ早く一般医(GP)か中絶クリニックに連絡してください。

意思決定の支援を得る
 中絶を受けるかどうか決められない場合、あるいはもっと情報がほしい場合には、GPまたは中絶クリニックに連絡してください。FIOMやソーシャルワーカーなどの専門機関からアドバイスを受けることもできます。〔訳注:FIOMは未婚の母の支援機関〕

強制的待機期間
 あなたが慎重に意思決定できるように、法によって5日間の待機期間が義務付けられています。この強制的待期期間は、あなたが中絶について相談するためGPまたは中絶クリニックを初めて訪問した日から始まります。もし中絶すると決めたら、処置を行う医師はあなたが自発的で充分考えた上で意思決定していることを確認しなければなりません。
 ただし月経の遅れが17日以内であれば、即座に中絶を受けることができます。

クリニックまたはライセンスのある病院での中越
 中絶を受けられるのは、中絶を行うライセンスをもつクリニックまたは病院だけです。中絶クリニックへの連絡は自分で行うことができます。あるいはGPに相談して、中絶クリニックまたは病院に紹介してもらうこともできます。

中絶後の支援を得る
 中絶を受けたことに対応するのに助けが必要だと感じているなら、カウンセリングを受けることができます。カウンセリングは、担当のソーシャルワーカーかFIOMのスタッフに手配してもらえます。GPにカウンセラーを紹介してもらうこともできます。

中絶費用
 オランダ在住者であれば、中絶は無料です。費用は例外的医療費法(中絶クリニックの場合)あるいは健康保険(ライセンスを受けた病院の場合)で補てんされます。オランダ在住者でなければ、自分で中絶費用を支払わなければなりません。