リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

リプロダクティヴ・ライツ

国際文書の中でリプロダクティヴ・ライツの重要性を明示したもののひとつとして、2000年の国連経済社会文化(ESC)委員会 一般的意見第14があります。「女性と健康への権利」と題したパラグラフでは、次のように述べています。(試訳してみました。)

21 女性差別を撲滅するには、生涯にわたる女性の健康権を推進するために総合的な国を挙げての戦略を開発し、実施する必要がある。その戦略には、女性に悪影響を及ぼす疾病の予防と治療を提供し、性と生殖関連サービスを含む高品質で手軽なあらゆるヘルスケアにアクセスできるようにする方針を策定することを狙った政策的介入が必要である。
 重要な目標の一つは女性の健康上のリスクを減らすことであり、特に周産期死亡率を引き下げることと、女性たちをドメスティック・バイオレンスから守ることが重要である。
 女性の健康への権利を実現するには、性と生殖に関する健康の領域を含み、ヘルスサービスや教育、情報へのアクセスを妨げるあらゆる障壁を撤廃する必要がある。
 女性たちによるリプロダクティヴ・ライツの全面的行使を否定する有害な伝統文化的慣習や規範の影響から女性たちを守るために、予防的、啓発的、補償的な行動を取ることも重要である。

CESCR General Comment No. 14: The Right to the Highest Attainable
Standard of Health (Art. 12)
Adopted at the Twenty-second Session of the Committee on Economic,
Social and Cultural Rights, on 11 August 2000
(Contained in Document E/C.12/2000/4)