リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

アメリカのドラマで描かれた中絶

*Abortion on Screen

カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のAdvancing New Standards in Reproductive healthという研究プログラムで、フィクション(ドラマ)の中で中絶がいかに描かれているかを研究している人々がいます。

その一環として、全米で放映されたフィクションの中でいかに中絶が描かれているかのデータベース作りが行われています。2016年から3年分の記録はこちらに公開されています。

これによると、2018年には18ものドラマで何らかの形で中絶(意図しなかった妊娠をどうするかという悩みも含む)に関わるシーンが見つかっているとのこと。

一方、同じ研究者らによるテレビに描かれる中絶と現実の中絶の差に関する報告はこちらにあります。

テレビで描かれる中絶がいかに偏ったものになるか―― より若く、より豊かで、より白人が多いこと――が分かります。それが一般人の偏見も形成してしまうのです。(おそらく日本でもこの傾向は一緒です。)こちらはグラフなので英語が苦手な人でも分かりやすいと思うので、図をそのまま貼り付けておきます。

https://www.ansirh.org/sites/default/files/publications/files/facts_vs_fiction_infographic.jpg


このプログラムはUCSFのビクスビーセンター・フォー・グローバル・リプロダクティヴ・ヘルスの一環として、同大学の産婦人科&リプロダクティヴ科学科の一部として実施されています。(©2015 The Regents of the University of California) こういう研究ができる環境、うらやましいです!!