リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

「赤ちゃんの死」に直面した母親たちの悲しみ――心の痛みに寄り添うケアの現場

「社会から認められない死」になっている

日本産科婦人科学会は、妊娠22週未満で妊娠が終わることを「流産」、22週以降を「死産」としている。同学会によると、妊娠の15%前後が流産するといわれており、そのうち12週未満の早期流産が9割を占める。厚生労働省の実態調査では、妊娠を経験した女性のうち約4割が流産したことがあるという結果もある。

法令上は妊娠12週以降に亡くなった胎児の出産を死産と言い、死産届が必要となる。2017年の死産数は2万358件、この年までの10年間で累計24万件を超える。生後1年未満の死亡である乳児死亡は年間1761件だった。


聖路加国際大学大学院(東京都・中央区看護学研究科教授・研究科長で、医療者や当事者らでつくる聖路加国際大学ペリネイタル・ロス研究会の設立メンバーである堀内成子さんは、こう指摘する。

「非常に多くの女性が赤ちゃんを亡くす経験をしています。しかし、生まれる前後に亡くなった子どもの死は、ほとんど語られることがありません。ほんのわずかしかこの社会にいないので、『社会から認められない死』になっています」

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