リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

選択的シングルマザー

SMCとは

シングル・マザーズ・バイ・チョイス(Single Mothers by Choice)とは、ニューヨーク市のL.C.S.W.(公認臨床ソーシャルワーカー)のジェーン・マテス(Jane Mattes)さんが1981年にSMC当事者やSMCになりたい人のために作った団体の名称。SMCについて情報満載の著書Single Mothers by Choice: A Guidebook for Single Women Who Are Considering or Have Chosen Motherhoodは、日本でも『シングルマザーを選ぶとき』として翻訳出版された。

ご自身もSMCであり、日本でSMCについて情報提供している女性と子育て研究所代表兼SMCネット主宰の高田真里さんは、次のように説明している。

ジェーン・マテスは自著「Single Mothers by Choice: A Guidebook for Single Women Who Are Considering or Have Chosen Motherhood(邦題:シングルマザーを選ぶとき)」で、選択的シングルマザーについて『独身の女性で母親になることを選択した人、心身の成熟した大人の女性で責任感にあふれ、シングルマザーになることで被害者意識をもつのではなく、むしろ力づけられたと思っている人たち』と述べています。

ジェーン・マテスは、自らの意志でシングルマザーになることを希望し、1人で子どもを生み育てることを決めた女性をSMC(Single Mother by Choice=選択的シングルマザー)と定義しており、共同で育児にあたっている未婚のカップルや事実婚カップルは含まれていません。また、結婚しているときに母親になり、のちに離婚や死別でシングルマザーになった人も含まれません。

高田真里さんの分類によると、シングルマザーは「死別シングルマザー」「離婚シングルマザー」「非婚シングルマザー」の3種類に分かれ、さらに「非婚シングルマザー」は「選択的シングルマザー(SMC)」と「授かりシングルマザー」に分かれる。

つまり、SMCは最初から非婚で子どもを産むことを決め、計画的に妊娠するか、または養親となり、それを実現させた女性のことを指している。日本では、シングルで養親にはなれないので、SMCになりたい女性はどういう形でか自分で妊娠するしかない。

選択的シングルマザーを選ぶ女性が少しずつ増えているのはどうしてか。女性と子育て研究所フェローの野村尚克氏は、いくつかの意味が示されていると指摘する。主なポイントは「女性の自立」「結婚のリスク」「変わらぬ男性の意識」だ。

これは以下のコラムからの抜粋。SMCを選ばない人にも、なかなか刺激的な意見に満ちていますよ。

【連載】「選択的シングルマザー」を知っていますか?alternas.jp