ミソジニー ヘイトクライム への対応のしかた
英語タイトルは”Reclaim the Language How to deal with a sexist”
『ことばを矯正する 性差別主義者の扱い方」といった感じか。翻訳は小山内園子さん。
本の内容の要約ではなく、はっとしたフレーズ等を抜き書きします。
一度じっくり考えてみてください。仕方なく選択したにもかかわらず、自分で望んでやったことだと思い込んではいないか。なぜそんな選択をしたのか。本当に自分で選んだことだったのか。
(p.86)
女性であることを理由にした暴力行為の根底には、女性を卑下する女性嫌悪が存在する
(p.129)
フェミニズムは、まるで世界がとっくに平等であるかのように「男女平等」と「男」と「女」を一回ずつ口にしたりしません。むしろ、平等な社会をつくるために、現在の男女の隔たりに注目します。平等が実現すれば、これ以上「女性」を強調しなくてすむので、今のような男性の不満もなくなるでしょう。でも、そんな日が来るのはまだまだ先のことです。フェミニズムという用語はしばらく有効でしょう。
(p.150)
男性中心主義によって排除された人々を抱きとめるのがフェミニズムなのですから、フェミニズムがセクシストの声を聞いてしまったら自己矛盾になります。
(pp.150-151)
なにが女性を嫌悪犯罪の犠牲者にしたのか。なぜ女性は、賢明な自我を表に出せず、誰かの起源をうかがい、低い地位に甘んじているのか。
女性たちはそれを女性嫌悪と定義し、「ことば」にし始めた。本書は、これまで女性たちの口をふさいできた嫌悪の「放言を」制圧していく、「口を開いた」フェミニストになるための実践書である。
(p.225)