ブエノス・アイレス・タイムズ紙
中絶への規制が強いアルゼンチンでミソプロストールを配布するフェミニストの運動が行われている。
アルゼンチンでは、レイプによる妊娠と妊娠している女性の命または健康が危機にさらされている場合に限って中絶が許されているが、法律で許容されている範囲外の中絶とみなされると最大15年の禁固という重罰が待っているため、医師たちは中絶をやりたがらない。スティグマも相当に強いという。さらにコロナ禍で、医師たちはなおのこと中絶を拒否するようになった。「女性の権利なのに、中絶を受けられない」状況が続くなか、法外な値段で薬を売るヤミ医師たちも登場している。
この記事に出てくるフェミニストのアクティビストが中絶薬(ミソプロストール)を送った最初の相手は10代ですでに子どものいる女性。2人目はもう育てられないし、家族に妊娠を知られては困るとのことで、真夜中に薬を服用して一晩話し相手になってやったという。
通常、彼女たちの活動では、中絶をする女性たちでグループ・ミーティングを行っている。年代も事情もばらばらの女性たちが自分の経験を語ることで癒されていくのだという。「アルゼンチンには中絶について沈黙を守り何も話さない文化があり、それが数多くの女性たちに罪悪化を抱かされている。だから顔を合わせて自分の中絶の話をすることがとても重要なのです。」