リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

ヤーズ再び闇の中へ……

LEP連続投与(extended cycle pill)、月経困難症(dysmenorrhea)、Yaz Flex

調べれば調べるほど闇の中に踏み入ってしまうかのようです。

そもそも日本では月経困難治療薬ということになっているヤーズも、ヤーズ・フレックスも海外ではただの経口避妊薬でしかなく、製品説明のどこにも月経困難症(dysmenorrhea)という言葉は見当たらない。

月経困難症に経口避妊ピルを用いること自体に科学的根拠が乏しいらしい。また、第3世代ピルとされるヤーズと、第2世代のピルとのあいだには差異が見られなかった。(新しいからいいというわけではないわけだ。)
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD002120.pub3/full

実際、月経困難症については、痛い日だけ痛み止めをのめばすむはずで、他の日まで毎日ホルモン剤を飲む必要はないのかもしれない。もちろん、避妊ピルとしてのむのであればそれでいいと思うけど。

ただ、120日間連続使用が売りのヤーズフレックスを他の国が販売中止しているのがとても気になる。その理由を探しているのだけど、なかなか情報が出てこなくて、製薬会社が不都合な真実を消しまわっているのではないかと疑いたくなるほど。

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)がヤーズの安全性に疑いがあるとする速報を出していたことも分かった。

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さらに、ヤーズと全く同じ成分の薬が錠数とプラセボを抜いた形でヤーズフレックスと形を変えて発売されていたということも……。