リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

産婦人科医会「アフターピル、薬局で買えるようにするのはおかしい」 改めて反対意見を表明

2020年10月22日 岩永直子氏の記事 BuzzFeed News Editor, Japan

日本産婦人科医会は、現在、処方箋なしでの薬局販売が議論されている緊急避妊薬について、改めて反対意見を表明しました。

以下、医会の言い分の部分を抜粋します。

今回の薬局販売の方針について、BuzzFeed Japan Medicalは、21日に開かれた記者懇談会の場で、日本産婦人科医会の見解を改めて質した。

木下会長は、「マスメディアの先行でこんなことがすぐに薬局で市販されるようなことになるとは一切思っていません」とした上で、この案について、「全ての女性の意見を代表しているわけではない」と批判した。

「緊急避妊薬はホルモン剤でいつでもいいから飲めば避妊ができると思ったら大間違いで、限られた時期に72時間以内に飲む。ホルモン的な理解が基本的にない方が次々に、いつでもいいからそこ(薬局)に行って買えばいいんだということは違う」と女性の知識不足を反対の理由に挙げた。

そして、「本来、いつ(妊娠の)チャンスがあったかということを踏まえた上で、こちらが指導しながら飲んでもらうのが大原則であり、本来1錠だけでいいのに何錠も買うことがあり得てしまう」とリスクがあるとした。

また、「今日の性教育が、中学生ではいわゆる性交や避妊という言葉すら使ってはいけない現状を考えると、私たちはただどんな時でも薬局で買えるということ自体がそもそもおかしい話なのではないか」と性教育の不備にも言及。

「では、我々のところになぜ来ないのかよくわからないのですが、医者のところ、産婦人科で基本的には手に入るわけです。これからオンライン診療で他の診療科に行っても、産婦人科に来なくても希望すれば処方箋があれば出してもらう仕組みができることから、薬局で自由に買えるわけには行きませんが、以前に比べたらチャンスは増えた」と購入のチャンスが広がったことを強調した。

その上で、「ダメだとか、規制があるわけではありませんので、なんでもかんでも自由に買えるようなものになるわけではないという視点で、私たちは(薬局販売は)まだ時期として早いと思って、基本的には賛成しておりません」と改めて薬局での処方箋なしでの販売に反対意見を述べた。

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