リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

妊娠の可能性、無料で検査 札幌の病院が中高生を支援

北海道新聞 12/10 05:00

妊娠の可能性、無料で検査 札幌の病院が中高生を支援:北海道新聞 どうしん電子版

 札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル(札幌市北区)は予期せぬ妊娠をした可能性のある中高生が、無料で妊娠検査を受けられる独自の取り組みを14日に始める。コロナ禍による休校などの影響で、10代の妊娠の増加が懸念される中、誰にも相談できずに危険な孤立出産や乳児遺棄となる事態を防ぎ、早期の支援につなげる狙い。道内初の取り組みで全国的にも珍しい。

 対象は18歳以下の中高生(未婚)で、保険証などの身分証明証がなくても匿名で受診できる。相談はメールや電話、来院などで受け付ける。妊娠の有無を判別する検査や超音波検査、医師による問診といった初診にかかる費用(自費で8千円程度)は病院側が全額負担する。

 妊娠がわかった場合、出産の意思や養育環境などを助産師や医療ソーシャルワーカーらが聞き取り、必要に応じて行政支援につなぐ。子どもを育てることができない事情がある場合は、同病院が行う特別養子縁組のあっせん手続きに入ることも可能だという。

 同病院が中高生の妊娠相談に力を入れる背景には、コロナ禍による長期休校や外出自粛などで予期せぬ妊娠が増えているとの危機感がある。同病院には毎年、18歳以下の女性からの予期せぬ妊娠による来院が20件ほどあるが、今年はすでに26件。「相談できる人がいない」「受診するお金がない」「性被害」などの理由で出産近くなって来院する中高生も少なくない。(後略)