リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

妊娠中 出産後の女性 「うつ」3倍に増加のおそれ コロナ影響か

妊娠中 出産後の女性 「うつ」3倍に増加のおそれ コロナ影響か | 新型コロナウイルス | NHKニュース

2020年12月12日 18時56分

新型コロナウイルスの影響で、妊娠中や出産後の女性の「うつ」が以前の3倍に増えているおそれがあることが、国の補助金を受けて行われた大規模な調査によってわかりました。産婦人科医で作る学会は「母親を孤立させない取り組みが急務だ」と訴えています。


この調査は厚生労働省補助金を受けて、横浜市立大学産婦人科の宮城悦子教授などがことし9月に行い、ことし妊娠、出産した全国の女性8000人を対象にインターネットを通じて心の負担などを尋ねました。


12日に開かれた日本産科婦人科学会の記者会見でその速報値が公表され、それによりますと、妊娠中、出産後、いずれの女性もおよそ3割が「うつ」のおそれがあることがわかりました。


学会はこれまで、WHO=世界保健機関の見解などをもとに、妊娠中や出産後の女性の1割ほどが「うつ」を発症するとして、注意を呼びかけていますが、その3倍に当たります。


新型コロナウイルスの感染への不安や、孤立しがちな環境などが背景にあるとみられています。


調査は母親の心の状態を確認するためイギリスで開発された「エジンバラ産後うつ質問票」などを用いて行われていて、今後さらに詳しい分析が加えられたうえで、最終的な調査結果が取りまとめられます。


調査にあたった宮城教授は、12日の会見で「非常に重要な調査結果で、母親たちを孤立させない取り組みが急務となっている。適切な相談窓口の設置や、新生児を抱える母親の目線に立った育児相談の充実が必要だ」と訴えました。


今回の調査とは別に、出産後の女性の「産後うつ」をめぐっては公共政策の研究者による調査でも、以前の倍に増えているおそれがあることが公表されていて、支援の必要性が指摘されています。