リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

緊急避妊薬に関する海外調査の入札~次の検討会は先送りに

OTC化がなかなか進まない緊急避妊薬(ECP)

緊急避妊薬の薬局販売を求める市民運動の広がりにより、2020年12月に発表された第5次男女共同参画基本計画の中で「処方箋なしに緊急避妊薬を適切に利用できるよう、薬の安全性を確保しつつ、当事者の目線に加え、幅広く健康支援の視野に立って検討する」との文言が書き込まれました。ところが、2021年6月の検討会で「まず諸外国の状況を調査する」ことが決定され、8月に調査実施者の「入札」が公開されました。それによると、調査の実施期間は令和4年3月31日までとなっているため、少なくともそれ以降にならないと、次の検討会さえ開かれないと思われます。

緊急避妊薬は都度薬局で購入できるようにするだけではなく、女性のリプロダクティブ・ヘルス&ライツを守るために、保健所、学校の保健室、ワンストップセンターなどで容易かつ安価に入手できるようにするのとともに、望まない妊娠の可能性がある人は常備しておけるようにすべきです。