リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

Expansion of a Direct-to-Patient Telemedicine Abortion Service in the United States and Experience during the COVID-19 Pandemic

Contraception; 2021 March 26; Vol. 104(1):43-48; doi:https://doi.org/10.1016/j.contraception.2021.03.019

対面提供を義務付けていたアメリカのREMを変えることになったテレメディシンによる中絶の調査結果。Gynuityの報告。

Expansion of a Direct-to-Patient Telemedicine Abortion Service in the United States and Experience during the COVID-19 Pandemic - Gynuity Health Projects

仮訳

目的: 患者に直接送達する遠隔医療による人工妊娠中絶サービスの安全性、有効性、受容性に関する最新のエビデンスを提示し、COVID-19パンデミックの際にサービスがどのように機能したかを説明する。

研究デザイン: 13の州とワシントンDCにある、サービスを提供している10の施設で研究を実施した。興味のある人は、必要な中絶前検査を現地で受け、臨床医とのビデオ会議を行った。施設では、ミフェプリストンとミソプロストールが入ったパッケージを郵送し、1か月以内に電話(参加者と連絡が取れない場合はオンライン調査)で遠隔フォローアップ診察を行い、中絶の完了度を評価しました。分析は記述的に行った。

結果:2016年5月から2020年9月にかけて1390個のパッケージを郵送した。結果情報が得られた中絶の83%(1157/1390)のうち,95%(1103/1157)は処置なしで完了した。参加者は、中絶に関連した理由で予定外の救急室または緊急治療センターへの訪問を70回行い(6%)、輸血5回(0.4%)を含む10件の重篤な有害事象が発生しました。COVID-19の開始に伴い、登録者数は大幅に増加した。スクリーニング用の超音波検査が義務付けられていたが、COVID期間中に発生した中絶の52%(346/669)について、参加者の健康を守るために検査を受けるべきではないと施設が判断した。中絶の完了を確認するための尿による妊娠検査の実施率は、COVID実施前の6カ月間では67%(144/214)で、COVID実施中の6カ月間では90%(602/669)に増加した。ほぼすべての満足度調査票(99%、1013/1022)に、参加者がサービスに満足していると記録された。

結論:この患者直の遠隔医療サービスは、安全性、有効性、許容性が高く、食品医薬品局が求めるクリニックでのミフェプリストンの調剤には医学的理由がないという主張を裏付けるものであった。参加者はサービスを受けるために施設を訪れる必要がない場合もあったが、これはCOVID-19パンデミックの際に患者の安全を守るために重要だった。