リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

国内初の飲む中絶薬、英製薬会社が承認申請 早ければ1年以内に承認

>>朝日新聞 神宮司実玲2021年12月22日 14時43分

人工妊娠中絶できる飲み薬として海外で流通しているミフェプリストン(MF)とミソプロストール(ML)=ラインファーマ提供


 人工妊娠中絶するための飲み薬について、英国の製薬会社ラインファーマが22日、厚生労働省に製造販売の承認申請をしたと発表した。承認されれば、国内初の人工妊娠中絶薬となる。世界保健機関(WHO)は、ガイドラインの中で飲み薬を「安全で効果的な中絶法」のひとつとして推奨。80以上の国・地域で承認されている。

 国内の治験には、妊娠9週までの18~45歳の中絶を希望する女性120人が参加した。妊娠を続けるために必要な黄体ホルモンのはたらきを抑える薬「ミフェプリストン」を1錠服用。2日後に子宮を収縮させるはたらきがある薬「ミソプロストール」4錠を飲んだ後、経過を観察した。

 その結果、112人(93・3%)が、24時間以内に胎児を包んだ胎囊(たいのう)が体の外に出て、中絶に至った。71人(59・2%)は治験中に有害事象(あらゆる好ましくないできごと)が起き、このうち45人(37・5%)は薬と因果関係がある副作用とされた。いずれも回復し、9割以上が軽度か中等度だった。下腹部痛(30・0%)や嘔吐(おうと)(20・8%)が多かった。

 今後、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が審査し、早ければ1年以内に承認される。(神宮司実玲)