リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

望まない妊娠に法相「いろんな人生」 批判広がる

しんぶん赤旗 2022年3月25日

 古川禎久法相が女性の望まない妊娠の苦しみに対し「人間いろんな人生がある。人間とはさまざまな悩みや苦しみ、悲しみを持って生きるもの」などと、人ごとのように述べた発言に批判の声が上がっています。

 古川法相の発言は16日の参院法務委員会で、日本共産党の山添拓議員の質問に対する答弁。山添氏は、20歳の元看護学生が、パートナーが音信不通となり人工妊娠中絶の同意書にサインがもらえないなか、通学途中に下腹部から出血、公衆トイレで出産し、乳児が死亡して地裁で有罪となった事件を紹介。コロナ禍のもとでの性暴力の増加などを受け、望まない妊娠に苦しむ女性が少なくないとして認識をただしました。

 日本では女性の自己堕胎が男性の同意なしでは犯罪として処罰されるなど、産む・産まないことへの女性の自己決定権が著しく侵害されています。古川法相の発言には日本の遅れた法制度に対する反省もありませんでした。

 このやりとりの動画を添付したツイッターの投稿への引用コメントは1550件を超え、動画の視聴回数は78・3万回にのぼりました(24日午後2時)。その中には「開いた口がふさがらない」「苦しみに手を差し伸べるのが政治じゃないの」など厳しい批判があふれています。