【資料1】安全な人工妊娠中絶手術について
この資料の作成者・講演担当者
日本産婦人科医会 常務理事(医療安全担当)
聖マリアンナ医科大学 産婦人科学 長谷川潤一
ホームページで調べた肩書等
教授 長谷川潤一 HASEGAWA JUNICHI
大学病院産科副部長、大学病院総合周産期母子医療センター副センター長、超音波センター副センター長
あちこちでまやかしがある。
スライド2
人工妊娠中絶に関するメディアの報道
他の外科手術では、手術法や器械の選択などは多岐にわたり、医師によって其々であるが、なぜ、妊娠中絶について一般に手術法、機器の使用についてまで議論が広がるのか?
腹腔鏡手術用器具一式 - ERAGONmodular - Richard Wolf
上記の写真に
本講演では、人工妊娠中絶の手術法、器機等に関する正しい理解と、産婦人科医の取り組みについて論じる
との説明が添えられている。いかにも最先端の医療を行っているかのようなフリ?
スライド3
4月13日付の講演なのに、3月9日付で公開されているWHOの”Abortion Care Guideline"(=従来の中絶に関するすべてのWHOガイドラインに置き換わるもの、と明示されている)に基づかず、2014年にハンドブックとして発行されたであるClinical practice handbook for Safe Abortion”(以下、「ハンドブック」とする)の情報に基づいている。
スライド3にある年表
1961年 プラスチック製カニューレが開発
1980-90年 MVA普及
2000年頃 大規模報告、システマティックレビュー
2912年 WHO提言
2012年 NICE提言
2015年 ACOG提言
2015年 日本でのMVA薬事認可
2016年 MVAキット販売開始
2018年 流産手術 保険改訂
スライド3に添えられた説明
WHOは薬物法、吸引法を推奨している
妊娠12-14週 外科的には真空吸引法を推奨
ランダム化比較試験によって
95-100%の完全中絶率が報告されている
ルーティンに鋭的搔爬術を行わない
本提言との乖離を指摘する意見がある
スライド4「人工妊娠中絶の方法 時期による違い」として妊娠12週までとそれ以降を比較
妊娠12週まで
子宮頚管拡張
↓
全身麻酔下に
子宮内容除去術
先に示されたハンドブックに準ずるのであれば、妊娠12週までの外科的中絶法は、子宮頚管拡張後、カニューレを挿入して子宮内容の吸引を行うことになっており、「子宮内容除去術(D&E)」は妊娠12~14週より後に推奨されている外科的中絶です。12週以降については次のように説明されています。
妊娠12週以降(中期中絶)
(死産届必要)
子宮頚管拡張
↓
子宮収縮薬(陣痛)
による分娩形式
ハンドブックを参照すると、妊娠12週(84日)より後の内科的中絶では、「ミフェプリストン及びミソプロストール」の二剤併用法と、ミソプロストール単体でくり返し服用する方法が推奨されています。しかし、日本の中期中絶で使われている薬はミソプロストールではなく、スライド6に写真で示されている「プレグランディン膣座薬」です。これの物質名はProstaglandin F2α(略PGF2α)ですが、これはWHOの必須医薬品には入っていない薬で、この薬を中期中絶に推奨している論文もほとんど見当たりません。
PubMedの検索で引っかかり、この薬が乳牛に用いられていることが分かりました。
あまりにもショックです!!!!!!
泌乳乳牛のプロスタグランジン F2α に対する卵巣反応。臨床的最新情報(仮題) - リプロな日記