リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

EUで中絶を全面禁止していた最後の国マルタが規制緩和に動く

BBC, 16 November

By Jessica Parker & Paul Kirby
In Brussels and London
Malta moves to ease EU's last total ban on abortion

仮訳します。

マルタ政府は、母親の生命や健康が危険にさらされている場合、医師が妊娠を中絶できるようにするための法改正を提案する予定である。

地中海の小さな国は、EUの中で唯一、中絶を全面的に禁止している。

あるアメリカ人旅行者が流産し始めた後、中絶を拒否されたとき、閣僚は法律を見直すことを約束した。

妊娠16週目だったアンドレア・プルデンテは、赤ちゃんの心臓がまだ動いている間は何もできないと医師に告げられた。

死に至る可能性のある感染症に直面した彼女は中絶を求め、何日も待たされた後、結局スペインに飛ぶことが許された。

マルタのクリス・フィアン保健大臣は、妊娠によって母親の命が危険にさらされたり、健康が著しく損なわれたりするような医学的合併症の場合、医師が法的に保護されるように、数日中に法改正を議会に提出する予定であると述べた。

マルタの刑法では現在、妊娠中絶の手段を故意に女性に提供した医師は、18ヶ月から4年の禁固刑と永久職業禁止に直面するとされている。自分で妊娠中絶を手配した女性もまた、刑務所に入る可能性がある。

プルデンテさんは昨年7月、マルタのマテル・デイ病院の助産師から「私が『死の淵』に立たされたとき、医師が介入するかもしれない」と言われたとBBCに語った。しかし、マルタ産科婦人科医会の会長は、患者の病状をそこまで悪化させることは決してなかっただろうと述べた。