リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

MIFEPREX (Mifepristone) tablets Label

FDAにあるミフェプリストン錠のラベル

合併症等についても詳しい説明があります。

HIGHLIGHTS OF PRESCRIBING INFORMATION, These highlights do not include all the information needed to use, MIFEPREX safely and effectively. See full prescribing information for MIFEPREX.

警告:重篤な、時には致命的な感染症や出血
 ボックス内の警告のすべてに関して、処方情報をすべて参照してください。
 重篤な、時には致命的な感染症や出血が、自然流産、外科的流産、薬による流産の後(MIFEPREXの使用後も含む)に、ごくまれに発生します。

  • 感染症の非典型的な症状。重篤な細菌感染症や敗血症の患者は、発熱、菌血症、または骨盤内の検査で重要な所見がなくても発症することがあります。重篤感染症や敗血症を除外するには、高い疑義が必要です。(5.1)
  • 出血。長引く多量の出血は、不完全な中絶やその他の合併症の兆候である可能性があり、迅速な医学的または外科的介入が必要となる場合があります。(5.2)


MIFEPREXは、MIFEPREX REMSプログラムと呼ばれる制限付きプログラムを通じてのみ入手可能です(5.3)。


 MIFEPREXを処方する前に、これらのリスクについて患者に伝えてください。
 患者に、持続的な発熱、激しい腹痛、長期にわたる大量出血、失神を経験した場合、あるいはミソプロストール服用後24時間以上にわたって腹痛や不快感、全身倦怠感を経験した場合に、誰に連絡すべきか、何をすべきかを確認してください。
 緊急治療室や、MIFEPREXを処方していない他の医療機関を受診する際には、薬による中絶を行っていることを医療機関に知ってもらうために、メディケーションガイドを持参するようにアドバイスしてください。(5.1, 5.2)

2016年3月更新

警告:重篤な、時には致命的な感染症や出血


 自然流産、外科的流産、薬による流産に伴い、重篤な、時には致命的な感染症や出血が非常に稀に発生しています(MIFEPREX使用後を含む)。MIFEPREXやミソプロストールの使用とこれらの事象との因果関係は確立されていません。

  • 感染症の非典型的な症状。重篤な細菌感染症(例えば、Clostridium sordellii)や敗血症の患者でも、中絶後に発熱や菌血症、骨盤検査で目立った所見がない場合があります。ごくまれに、発熱、腹痛の有無にかかわらず、顕著な左方移動を伴う白血球増加、頻脈、血液濃縮、全身倦怠感を呈した患者の死亡例が報告されています。重篤感染症や敗血症を除外するためには、厳重な注意が必要です[「警告および注意」(5.1)参照]。
  • 出血。長引く大量出血は、不完全中絶またはその他の合併症の徴候である可能性があり、迅速な医学的または外科的介入が必要となる場合があります。長引く大量の膣からの出血を経験した場合には、直ちに医師の診察を受けるように患者に助言してください[「警告と注意」(5.2)参照]。


 上記のような重篤な合併症のリスクがあるため、MIFEPREXはMIFEPREX REMSプログラムと呼ばれるリスク評価・緩和戦略(REMS)に基づく制限付きプログラムを通じてのみ入手可能です[「警告と注意」(5.3)参照]。
 MIFEPREXを処方する前に、これらの重篤なイベントのリスクについて患者に伝えてください。患者が、提供された連絡先のどれにも連絡がつかない場合、持続的な発熱、激しい腹痛、長期にわたる大量出血、失神を経験した場合、あるいはミソプロストール服用後24時間以上、腹痛や不快感、全身倦怠感(脱力感、吐き気、嘔吐、下痢を含む)を経験した場合、緊急治療室に行くことを含め、誰に連絡し、どうすべきかを知っていることを確認してください。
 患者が緊急治療室やMIFEPREXを処方していない医療機関を訪れる際には、薬による中絶を行っていることを医療機関に知ってもらうために、メディケーション・ガイドを持っていくように助言してください。

4 禁忌

  • 妊娠終結のためのMIFEPREXおよびミソプロストールの投与(以下「治療法」)は、以下のいずれかの状態にある患者では禁忌とされています。
  • 子宮外妊娠が確認されたまたは疑われた場合、または診断のついていない付属器腫瘤がある場合(薬を服用しても子宮外妊娠の終結には効果がありません)[警告と注意(5.4)を参照]。
  • 慢性副腎不全(急性腎不全のリスクがあります)
  • 長期のコルチコステロイド治療を行っている場合(急性腎不全のリスクがあります)
  • ミフェプリストン、ミソプロストール、その他のプロスタグランジンに対するアレルギーの既往歴(アナフィラキシー、血管浮腫、発疹、じんましん、かゆみなどのアレルギー反応が報告されている[「有害反応」(6.2)参照]。
  • 出血性疾患または抗凝固剤治療の併用(大量出血のリスク)
  • 遺伝性ポルフィリン症(発作の悪化または促進のリスクがあります)
  • 子宮内避妊具(IUD)を装着している患者には、子宮内避妊具(IUD)とミソプロストールの使用は禁忌です(IUDが妊娠の終了を妨げる可能性があります)。IUDが取り外されている場合は、MIFEPREXを使用することができます。

副反応はけっこう多いです。

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米国の臨床試験におけるミフェプリストンとミソプロストール投与後の副反応


一方で、深刻な合併症は全然多くありません。

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アメリカにおけるミフェプリストン(経口)とミソプロストール(バッカル)投与による深刻な合併症


第2表は妊娠10週までの中絶を行った 30,966人の女性を対象にした結果です。死者どころか大出血を経験した女性はアメリカでは皆無、米国外では0.1%という結果でした。


こうした結果は、従来、WoWやWHW、ASAPなどで説明されてきた内容と齟齬がありません。中絶薬は副作用はあるものの、薬で管理できる程度のものがほとんどで、深刻な合併症はほとんどないということです。


結局は、そうした副反応が怖いからやめる(クリニックで医療の管理下で服用する、または手術を受ける)のか、副反応があるのは承知の上で自分で服用するかという選択になるのだと思います。


だからこそ、薬について正しい知識をつけておくことが非常に重要になります。

1952年のアメリカの違法の中絶料金 現代の日本の合法的中絶料金

当然違法の堕胎だったわけだけど……

「スリーウイミン」というTVドラマでデミ・ムーア演じる看護婦のクレアが告げられた「プエルトリコの女性が提供している清潔な中絶」は飛行機代込で1000ドル、もっと安い「堕胎師」の料金は400ドル。


Inflation Calculatorを使って、それぞれ今のお金に換算すると10,520ドルと4,208ドルになる。1ドル=115円で計算すると、前者は120万円、後者は48万円くらいになる。1950年代のアメリカの看護師の賃金は、A look back at nurses in 1950 – Heart Sistersによると、「卒業後、当時の看護師の給料は月平均140ドルだったが、病院によっては90ドルというところもあった」という。つまり当時の1000ドルは、高給を取っていた看護師でも給料7か月分以上になる金額であり、400ドルは給料3か月分くらいだった。違法の中絶は高額になる傾向があるとはいえ、いかに法外な値段設定だったかがわかる。


一方、日本では1951年の”合法の”中絶料金は日帰り1000円、一泊2000円だったと言われる。当時の大卒(エリート)の国家公務員初任給は4000~5000円だった。つまり安くて月給の4分の1か5分の1、高ければ半額程度が吹っ飛ぶ価格だった。


現代の中絶料金は安くても10万円などと言われるが、実際には都会では妊娠初期で20万円くらいのところも少なくない。現在の大卒の国家公務員初任給は17~18万円から高くても20万円少々。となると初任給を半分以上か、場合によってはまるごと費やしてもまだ足りない人も出てくるような価格だ。この70年間に、実質、値上がりしていることになる。


2021年のGuttmacher研究所の報告によれば、保険がきかない場合の2014年の中絶の費用は、薬でも外科処置でも変わりなく平均500ドル強だったという。以下、メディケイドとは低所得者に対する補助のこと、ハイド・アメンドとは中絶費用を連邦資金で賄ってはならないとする憲法修正条項のことだ。

 保険が適用されない中絶にかかる費用は相当なものです。2014年、妊娠10週目の中絶にかかる費用の平均は、手術であれ薬であれ、500ドルをわずかに超える程度でした。さらに、交通費や保育料、宿泊費などの医療費以外の追加費用を自己負担しなければならないこともよくあります。
 ハイド・アメンドの要件を遵守している州のメディケイド対象者の中で、収入が高い方の場合、妊娠10週目の中絶費用を支払うと、月々の家族の収入の3分の1近くが必要になります。妊娠20週目に中絶すると、月収の90%近くが必要になります。(これらの州、またはコロンビア特別区の3人家族のメディケイドの平均月収上限は1,566ドル10セント)。
 多くの個人や家族は、500ドル以上の緊急出費に対応できません。2016年の全国代表調査で、米国の成人に400ドルの緊急出費の支払い方法を尋ねたところ、回答者の40%以上が「お金が見つからない」「お金を借りるか何かを売ることでしか予想外の出費をカバーできない」と答えています。成人の4分の1が、前年に高額な費用のために医療を受けられなかったと回答しています。
 2011年に米国の6つの州で行われた調査では、妊娠中絶患者の41%が、治療費の支払いがやや困難または非常に困難であると回答しています。

つまり、500ドル(57,500円)は低所得者にとっては高すぎるとしているのだ。カナダでも500カナダドル(45,000円)は高すぎるという記述を見たことがある。他の記事で書いたが、日本同様に基本的に中絶に保険が適用されない唯一のOECD諸国であるオーストリアの中絶費は39,000円程度からであり、日本よりはるかに安い。どうみても日本の合法的な中絶料金は高すぎるのだ。

1月28日 中絶についてもっと話そう! 第15回 性的DV・性暴力と妊娠中絶:法律と福祉をめぐって

日時:2022年1月28日(金) 20:00-21:30

要申込。参加希望者は急いでお申し込みください!

出演:
【話し手】
正井禮子さん(認定NPO法人 女性と子ども支援センター ウイメンズネットこうべ 代表理事
岩田千亜紀さん(専門は社会福祉学、障害のある人の性暴力被害・被害者支援を研究)
後藤弘子さん(専門は刑事法学、子どもと女性の犯罪被害・加害に対する制度を研究)
【聞き手】
齋藤有紀子(当プロジェクトメンバー)


内容:
配偶者間の性的DVや、障害のある人に対する性暴力は、社会から問題が見えにくく、家庭や施設内のできごととして、私的対応に委ねられてきました。当事者も多くを語らず(あるいは語る力を奪われ)、多産DVや、生後0日児遺棄事件となってようやく社会に気づかれている現状です。日本の刑事司法のジェンダーバイアスや、脆弱な立場にある障害児・者への海外の取り組みを紹介しながら、リプロダクティブ・ライツが保障されにくい当事者の問題を一緒に考えます。


[形 式]ウェビナーによるオンラインイベント(定員200名)
[参加費]無料(視聴カンパにご協力ください)


◇カンパ振込先◇
 ゆうちょ銀行 店名:一一八(イチイチハチ) 店番118
 種類:普通 口座番号:4335803 口座名:ASAJ(エイエスエイジェイ)


[申し込み方法]事前申し込み制。下記フォームからお申し込みください。
https://us02web.zoom.us/.../reg.../WN_RwqcUlpCRdSxT2QERrMwWw


諸注意
※今回はZoomウェビナーを使用したオンラインイベントとなります。Zoomを初めてご利用になる方は、使用する機器にZoomのアプリをダウンロードしておいてください。
※当日の録画動画は、後日YouTubeにて配信予定です。
※取材および、ネットメディア、ブログ等での記事化、二次利用の場合は、当プロジェクトに連絡し、必ず許諾を得てください。こちらもお読みください(報道関係の皆様へ)。


【取材のお問合せ/連絡先】#もっと安全な中絶をアクション(ASAJ) 
e-mail:asaj.press@gmail.com 担当:齋藤

Women Help Women

シスターフッドで中絶薬を届けるWHW

Women Help Womenはアメリカを中心に活動している安全な中絶を必要とする人に届ける国際ボランティアグループプです。中絶薬の情報普及活動にも力を入れており、ウェブサイトのQ&Aは日本語に訳されています。

RHRリテラシー研究所では、WHWの中絶薬情報普及活動に協力しています。



WHWのホームページ https://womenhelp.org/ja/
中絶薬に関するQ&Aのページ 

私のからだは、「私自身」のものになったかーー30年後の検証

1988年発行の『からだ 私たち自身』をWANでダウンロードして読めるようになりました❣
『からだ 私たち自身』


それを記念するシンポジウムが開かれています。
wan.or.jp


その中で、産婦人科医の池田裕美枝さんから朗報が!
H17年から医学部ではOSCE(オスキー)、CBCという試験が必須化され、OSCEでは技能や患者に対する接し方などの態度も審査される。
患者に信頼されるような人でなければ試験で落されるのだとか。


厚生労働省医道審議会医師分科会
厚生労働省専用第22会議室、June/19/2019
共用試験実施評価機構と共用試験
公益社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構
https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000519144.pdf:tilte=参考資料


医学書院の以下の説明とても分かりやすいです。
共用試験公的化へ | 2021年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

医学生には,患者さんとのラポールを形成する医療面接の技能と態度を身につけた上で臨床実習に出てもらいたい。その能力や適性を測る上で,模擬患者を本当の患者に見立てた医療面接のOSCEは不可欠です。


患者の権利や当人の事情や意向を大切にする若い医師が育ってくることに期待したいです❣

European doctor says she'll keep prescribing abortion pills in Texas: "I don't care about 6 weeks"

The Guardian, BY HALEY OTT, SEPTEMBER 23, 2021 / 9:56 AM / CBS NEWS

「女たちにはこれができる:各国法を回避して船で、郵送で安全な中絶薬を届ける」


以下、仮訳します

船で、そしてメールで届ける
モイラ・ドネガン


レベッカ・ゴンパーツ博士は、世界中の国際水域で中絶を提供して波に乗りました。今、彼女はアメリカの女性を支援する準備をしています。


レベッカ・ゴンパースの組織は、ある種のラジカルなプラグマティズムを信奉していました。法を巧みに回避し、政府が否定した選択肢を女性に与えるという決意を貫いたのです。


米国の最高裁が、米国における中絶権の新たな制限に道を開く準備ができていることを示唆してから1週間も経たない日曜日の朝、私は地球の裏側から訴訟を見守ってきたオランダの中絶業者と電話をしている。


レベッカ・ゴンパーツ医師は、テキサス州が最近、合法的な中絶をほぼ全面的に禁止する法律を制定したことにショックを受けていると話してくれました。


州政府が法律を制定したからではなく、州内の医師たちがほぼ遵守しているからです。「私は、これらのクリニックがみな、『私たちがやるしかない』と言っていると思っていました」と彼女は語ります。


ゴンパーツ氏は何十年もの間、そのようにしてきました。ゴンパーツ氏は、世界中で必要としている患者に、現地の法律に関係なく、無料または非常に低価格の中絶を提供することをキャリアにしてきました。2018年、彼女は米国の女性が米国にいる10人のプロバイダーの助けを借りて中絶を受けることができるサイト「Aid Access」を設立した。


医師たちは、"ニューヨーク、カリフォルニア、ワシントンなど、それぞれの州で(遠隔医療を介して)行う"。医師は、流産を誘発する薬の処方箋を書き、それをゴンパーツが自ら審査したインドの薬局に送ります。そして、インドから女性の自宅に薬が届けられるのですが、その中には、テキサス州のように中絶が事実上不可能で、法律上も禁止されている州も含まれています。エイド・アクセスは、アメリカの女性を支援するために設立され、アメリカ国内での法的な問題を回避するために、アメリカで安全な中絶を行うための最も手頃な方法のひとつとなっています。「150ドルしかかかりません」とゴンパーツは言う。ウェブサイトには、支払えない女性も助けようとしていると書かれています。


このプロジェクトは、すでに反選択主義の権力者たちから非難されている。2019年には、FDAがゴンペルトに停止命令書を出した。彼女はそれに応じなかった。トランプ大統領の保健省長官アレックス・アザーがAid Accessへの支払いを阻止し、郵便物を差し押さえ始めたとき、彼女は彼を訴えた。


しかしゴンパーツは、Aid Accessが登場するずっと前から、制限的な法体系に直面する女性たちが安全な中絶を行えるよう支援してきた。彼女の中絶権活動家としてのキャリアは、ネット上ではなく、船の上で始まった。


1990年代後半、若き活動家だったゴンパーツは、中絶が違法な国を訪れ、望まない妊娠や安全でない手術によって人生や健康を損ねた女性に次々と会ってきた。しかし、ゴンパーツはある考えを持っていた。沿岸から12マイル離れた国際水域では、現地の法律は適用されず、船舶は旗を掲げた国の法律に従わなければならないのだ。ゴンパーツは、世界で最も寛容な中絶法を持つ国、オランダの出身だった。オランダの旗を掲げた船は、中絶を禁止または犯罪としている国に合法的に停泊し、現地で困っている女性を乗せて海に出て、女性蔑視の法律の及ばないところで安全な中絶を行うことができるのだ。このプロジェクトは、ある種の急進的なプラグマティズムを信奉していた。法を巧みに回避し、政府が否定した選択肢を女性に与えるという決意を貫いた。そして、「Women on Waves」が誕生した。


これが、おそらく世界で最も独創的な中絶アクセス活動家としてのゴンパーツのキャリアの始まりだった。これほど大胆で扇情的な戦術をとる人権運動家はほとんどいないし、これほど多くの異なる国の政府の怒りを買った人もいない。モロッコでは、彼女は港から追い出された。ポーランドでは、波止場で怒れる男たちが「お前はナチスだ」と叫んで彼女を迎えた。ポルトガルでは、政府が2隻の軍艦を派遣し、彼女の船が領海に入るのを阻止したのだった。


2004年、ポルトガル沖の国際水域を航行する「Women on Waves」のクリニック船。写真:Paulo Cunha/EPA Paulo Cunha/EPA


しかし、彼女の仕事に対する大規模で敵対的な抵抗は、彼女を引き下がらせることなく、戦術を多様化させた。彼女は自分の仕事を、直接提供すること、法的手段に訴えること、ロビー活動、公衆衛生教育キャンペーン、科学的研究の組み合わせであると考えるようになった。


「この組み合わせは非常に重要だと思います」と彼女は言う。「私たちの仕事の多くはアドボカシーです。私たちの仕事の多くは、アドボカシー活動です。直接提供することで、中絶治療の妨げとなっているものを目に見える形にしていますし、ほとんどの研究もここで行っています。」


ゴンパーツさんは、現地の女性グループからの招待がない限り、他の国を訪れることはない。また、現地に到着すると、中絶手術を行うだけでなく、妊娠を終わらせるための最善の方法を伝えている。「私たちは、彼らが活動しているすべての女性団体を訓練しました。「2008年には、ホットラインを運営するためのトレーニングを開始しました。つまり、私たちはそのすべてを行ってきたのです」。


2001年、オランダのクリニック船「シーオブチェンジ」に乗船するゴンパー写真はこちら。Jerry Lampen/REUTERS


彼女の仕事の多くは、宣伝を伴うものでもある。何年もの間、船が行くところにはカメラが付いていて、ゴンパーツはその過激さにもかかわらず、メディアを巧みに操ることができた。私が『Women on Waves』を設立したとき、実はそれが批判のひとつだったんです」と彼女は言う。「古典的な中絶権活動家の多くは、提供と宣伝という2つの要素を組み合わせることはできないと言っていました。でも、私が見つけたのは、中絶を必要としている女性、自分の権利が否定されている状況に置かれている女性が、その状況を変えるために参加したいと思っていることでした」。彼女は、メキシコを訪れた際に出会ったある女性のことを思い出した。彼女は、自分の故郷で安全に、しかし秘密裏に中絶を行う方法を提案された。彼女は "いいえ、私は合法的な中絶をしたいの "と言った。その女性はどうしても船に乗りたいと言ったのだ。


彼女が「Women on Waves」を始めてから20年の間に、この組織は複数の異なるプロジェクトに発展したが、いずれも中絶が違法な場所で中絶への現実的なアクセスを増やすことを目的としている。姉妹サイトである「Aid Access」(米国)や「Women on Web」(その他の国)では、法律の技術的な問題を解決して、女性に薬を郵送している。妊娠期間を計算し、どのような中絶方法が効果的であるかを教え、世界保健機関(WHO)が承認した薬の使用方法を説明する「Safe Abortion」アプリもある。


また、ゴンパーツ氏と彼女のチームが世界各国に設置したホットラインやメールアドレスでは、処方箋なしで薬を入手する方法、薬の飲み方、中絶前・中・後の安全な過ごし方などの正確な情報を、生身の人間と話すことができる。


2001年6月、ダブリンのリフィー川に停泊していた元漁船のフローティング・クリニックを出迎えたメディア関係者。
写真はこちら。Chris Bacon/PA


彼女の産みだしたものは、実用的なものから大胆で生意気なものまで多岐にわたっている。2015年には、中絶が違法であるポーランドとの国境にあるドイツの町、フランクフルト・アン・デア・オーデルを訪れた。そこで彼女は、中絶薬をドローンで国境を越えてポーランドの町、スルビツェに飛ばしたのだ。


この薬(ミフェプリストンとミソプロストール)は、ゴンパーツの本業である。船も、ウェブサイトも、ドローンも、すべては「違法な国でも薬を飲めば安全な中絶ができる」という真のメッセージを伝えるための器にすぎない。毒物を飲んだり、長くて尖ったものを子宮頸部に挿入したりする必要はない。薬を飲めばいいのだ。


中絶薬を投与する前に、大がかりな検査や介入を必要とする理由はない。


彼女は、薬自体の安全性と、医師の診察や超音波検査などの高額でアクセスしにくい前提条件なしに薬を処方することの信頼性を示す研究を引用している。最近のパンデミックの歴史も彼女を支持している。Covidが登場して以来、「英国では、超音波検査やそのようなものを一切使用しない遠隔中絶が大々的に行われています」と彼女は言います。その結果は?その結果、妊娠初期の女性が、完全に安全で効果的な中絶を自分で行うようになった。


「ゴンパーツさんは、「女性はこのようなことができるのです。つまり、流産とあまり変わらないのです。私たちは、女性が医療の介入なしに自分で流産することを信頼しています。
 私たちがサービスを提供することで心がけていることのひとつは、女性たちの尊厳とエンパワーメントを強化することです。


レベッカ・ゴンパーツ
 実際のところ、自己管理中絶の患者が合併症を起こした場合(まれなケースですが)、ゴンパーツ氏と彼女の団体は、地元の医師のもとへ行き、自然流産であることを伝えることを推奨しています。医者は薬を飲んだとはわからないし、治療法も同じだ。


ゴンパーツさんにとって、法的な許可を得ていない女性に中絶を提供することのリスクより、彼女の使命の道徳的な正しさが勝ることは疑いの余地がない。この点が、彼女のフェミニストとしての率直な姿勢を表している。多くの人が、妊娠中絶は人権問題だと言うが、そのレッテルが要求する緊急性をもってこの問題に取り組もうとする人はほとんどいない。これはゴンパーツの主張の一部であり、道義的な人々は不正な法律を破る道徳的な義務があるというのだ。


ここで、尊厳の問題に移る。私は、ゴンパーツさんたちが中絶を提供するために、物流、法律、金銭などの面で多大な努力をしなければならないことに、何度も驚かされた。


一方で、女性が自分の人生をコントロールできるようにするために、このような努力が必要であるという事実は、女性を卑劣で残酷な存在にしているとも言える。しかし、ゴンパーツさんにとって、中絶を可能にするための彼女の努力は、患者さんへの大きな敬意を表している。「私たちがサービスを提供することで心がけていることのひとつは、患者の尊厳とエンパワーメントを強化することです」と彼女は言う。「私たちはサービスを提供することで、彼女たちの尊厳とエンパワーメントを強化しようとしています」。このようにして、彼女の活動は、中絶禁止によって奪われた尊敬の念を、女性たちに取り戻している。彼女のプロジェクトはすべて、「女性は大人であって、自分の人生を自分で引き受けられる」という過激な前提に基づいている。


ゴンパーツさんは、電話口では気さくで快活な人物だ。敵対的なインタビューであっても、彼女はほとんど自然のままの冷静さを保っている。作家のミシェル・ゴールドバーグは、この性質をゴンパーツの「穏やかな大胆さ」と表現した。


電話の最後に、彼女が人生をかけて取り組んでいる「妊娠を拒否する女性の権利」に異議を唱える人たちとの会話の中で、どうやって平静を保つことができるのかを尋ねてみた。私は、彼女がメディアトレーニングを受けたことや、顔を真っ直ぐにして声を安定させるための自己鍛錬について話してくれることを期待していた。


しかし、私たちの会話の中で、初めて電話が沈黙した。「難しい質問ですね」と、彼女はようやく言った。「分からない……それにどうお答えすればいいのか」。それはまるで、「地球は平らではない」「空は緑ではない」と説明するときに、どうやって冷静でいられるのかを尋ねたようだと、後になって気づきました。彼女には、骨の髄まで染み込んだ確信があるのだ。女性には選ぶ権利があるという確信が。

イランの中絶状況

イランでも少子化対策の一環として女性のリプロの権利にバックラッシュが起きているらしい

昨年11月に制定された「人口の若返りと家族の支援」法では、避妊と中絶の規制を強めているが、効果は乏しそうであるばかりか、国民にも不評で、国連は女性への人権侵害だとして目を光らせている。

Illegal abortions are easily bought in Iran, 2021-9-20

Iran: Population Law Violates Women’s Rights | Human Rights Watch


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www.rferl.org