リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

中絶に保険が使われている国々(OECD諸国では保険がきかないのはオーストリアと日本だけ?)

Dan Grossmanさんの2015年の調査より

少々古い情報かもしれませんが、傾向は見て取れると思います。OECD諸国の多くは中絶に保険が全部または一部きくようです。
Public funding for abortion where broadly legal


OECDでは日本とオーストリアのみが保険がきかない国になっていますが、オーストリアの中絶費用は4万円~11万円(中期中絶)程度で、日本よりはるかに安くなっています。

オーストリアの中絶事情
中絶には通常の健康保険がききません

妊娠初期はオンデマンド、中期は心身の健康、命の危険、胎児障がい、14歳未満の場合に限る
公立病院: € 300–840 (US$ 388-1085)  ≒39,000~108,000円(中期中絶は公立病院のみで行われるため、最高額は遅い中絶だと考えられる)
民間中絶クリニック: € 350-450 (US$ 452-581) ≒45,000~58,000円
民間開業医: € 450 (US$ 581)≒58,000円

The cost of an abortion | Gynmed Ambulatorium - die Adresse für ungewollte Schwangerschaften

中絶の費用について
オーストリアでは、中絶費用は医療保険でカバーされず、女性が自己負担しなければなりません。
(他のすべての西ヨーロッパ諸国では、少なくとも若者や弱い立場の女性に対しては、中絶費用が支払われます。ただし、リヒテンシュタイン、マルタ、モナコは例外で、中絶が禁止されています)。

中絶に関しては、どのような方法であっても、追加料金はかかりません。

妊娠10週目まで € 560
妊娠10週目から14週目まで € 600


この費用には、以下のサービスが含まれます。
予定外の妊娠に関する相談
あなたに最も適した方法を見つけるための相談
薬による中絶または麻酔(全身麻酔または局所麻酔)を含む手術の際の薬物療法
麻酔を含む手術(全身麻酔または局所麻酔)。
必要であれば、血液型といわゆる赤血球の検査
アフターケア

VENUS MED
Termination of pregnancy (surgical) incl. narcosis 590 € (until 10th week), 640 € (from 10th week)
Termination of pregnancy (medicinal) 560 €