リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

一般社団法人ソウレッジ:緊急避妊薬の無償化で『若者と性教育』をつなぐ!

ソウレッジが、緊急避妊薬の無償化に向けた2000万円のクラウドファンディングを2月1日から実施。

2022年2月1日 16時12分
prtimes.jp

“緊急避妊薬と性知識”で、若者に人生の選択肢を届けたい!#わたしたちの緊急避妊薬 - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)


なんとクラファンに成功したのに……クラファン開始直前の1月、突然ガイドラインが改変され、緊急避妊薬の無償提供ができないことに! 狙い撃ちとも思しき事態に驚愕。つるたまさんに直接伺ったところによれば、対面診察を受けたことのあるクリニックしかオンライン処方できないという話のようですが、ガイドラインの何がどう変わったのか、素人のわたしにはさっぱり分からないくらい巧妙!? 

緊急避妊を薬局へプロジェクトの染谷さんも、厚労省OTC化検討委員会から外されたようだし、女たちが動くのをとにかく徹底的に止めようとしていることだけはビシバシ感じる😢……。


みなさまへ大切なご報告とお詫び - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)

みなさまへ大切なご報告とお詫び
2022/04/13 14:40
この度は、本当に多くの若者を想う方々からご支援、お力添えをいただき、クラウドファンディングは無事に終了いたしました。


2,000万円という大きな目標に対し、最終的に2,363名の方々から総額21,823,388円のご支援をいただきました。本当にありがとうございます。

しかし、みなさまにお伝えしなければならない大切なご報告とお詫びがございます。



今回のプロジェクト”緊急避妊薬と性知識“で、若者に人生の選択肢を届けたい!#わたしたちの緊急避妊薬では、オンラインでの診療と緊急避妊薬の処方サービスを行なっている既存の団体と連携し薬を届ける予定でしたが、当初の予定の支援方法ではガイドライン違反になる可能性が生じたため、支援方法を見直し、変更することといたしました。


オンライン診療サービスと連携しての「緊急避妊薬の無償提供支援」をオンライン診療ガイドラインの内容変更まで一時的に延期とさせていただき、下記に記載する方法での政策提言と若者への緊急避妊薬の提供を行うこととさせていただきます。



下記の経緯説明を読んでいただいた上で返金をご希望の方がいらっしゃいましたら、最後のリンクよりご連絡くださいませ。



《このような決断に至った経緯のご説明》
まず下記の確認事項や思考を経てクラウドファンディングの実行に至り、プロジェクトページに掲載していた方法での無償提供を予定しておりました。


1. 2021年12月、弁護士にクラウドファンディング内の形式で違法性がないかの確認を依頼し、特に問題はないとのお返事をいただいたこと。


2. 多くの産婦人科医の先生方も、オンラインで診療・院内処方を行い、緊急避妊薬を患者宅へ直接郵送していたこと。


3. 「歩行や移動が困難×妊娠不安を抱えている」という多重困難者は特に負担を抱えやすく、緊急避妊薬へのアクセス改善が必要であり、そのような人に対してはオンライン診療×院内処方が最適であること。


しかし、「提携先の団体が行なっているオンライン診療サービスによる院内処方は、ガイドライン違反ではないか」とのご指摘を受け、先日意見を聞いた方とは他の医師・弁護士への確認を再度行ったところ
「オンライン診療の適切な実施に関する指針によると、保険適用以外の自費診療の場合も、院外処方(処方箋を薬局に持っていき薬を受け取る)と薬剤師の前での服薬が必要。かつ1月の改定で緊急避妊薬についての詳しく言及されているので、かなり意識して作成されていると思われる。」というご指摘をいただきました。


(指針・ガイドラインに関しては様々な解釈がありますが、「11ページに最低限遵守すべき事項を遵守してオンライン診療を行う場合には医師法20条に抵触しない、とあり、守らない場合には法律違反となり得る」とのことです)


実際には、現在も院内処方をされている医師の方々もいらっしゃいますが(こちらのガイドラインが1月に変更されていることは、避妊薬のアクセス改善に関心が高い産婦人科医の中でも知っている方はほとんどいませんでした)、「みんなやってるから大丈夫」ということはなく、知らずに行っていた企業が行政処分を受けることや、薬を処方した医師が免許を剥奪される可能性があります。


そのような状況で、「そもそも、多重困難者への視点が抜けているオンライン診療ガイドライン自体が適切ではない。早急に変更されるべき。」というのが私の意見です。


しかし一方で、ガイドラインがそうである以上、訴訟や行政処分のリスクが回避できません。しかし、訴訟のためではなく、緊急避妊薬のアクセス改善のためにお金を適切に使うことがソウレッジとしての使命です。そのため、現段階では、オンライン診療サービス自体と連携することが非常に難しいと考えています。


それを踏まえてソウレッジは、「法律遵守した形式で、今困っている若者への支援を進めていく」という姿勢を示します。



《今後の具体的な道筋》

ガイドライン変更への政策提言を進めます。

・並行して若者支援を行うNPO団体と連携、みなさまからのご支援を活用し緊急避妊薬処方のための費用負担とその後の性知識を届けるサポートをソウレッジが担当します。

・上記連携が形になったタイミングで、ワンストップ支援センターと協働し、緊急避妊薬の処方が必要な方の費用を担います。

・その間にガイドラインが変更された場合は、当初の予定通りオンライン処方を用いた支援を開始。

・変更されていなかった場合は緊急避妊薬を全ての店舗で扱っているドラッグストアなどと連携を進めていきます。



当初の計画から道筋は変わりましたが、私たちの目指している社会は変わりません。


自分を大切にするためには選択肢が必要です。その選択肢を届けるために、困りごとを抱える若い方々とつながり、知識や福祉を届ける仕組みづくりにソウレッジは取り組んでまいります。


知識不足、準備不足により、ご支援いただいたみなさまにはご心配とご迷惑をお掛けし、申し訳ありません。しかしながら、本当に意味のある支援を行っていきたいという気持ちは変わりません。どうか、引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします。



内容の変更により、ご希望される方には返金対応をさせていただきます。弊社ホームページの下部にございますお問い合わせページより、
・寄付金額
・寄付の際に記入したメールアドレス
・寄付の際に記入した名前
をご記入の上、返金希望の旨をご記載ください。
※振込手数料は弊社にて負担いたします。



一般社団法人ソウレッジ
代表 鶴田七瀬/メンバー一同