リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

40代後半から中絶率は急増するが、10代は7割強が中絶、20代前半は4割弱が中絶に終わっている

年齢階級別中絶率の試算

令和3年(2021年)度衛生行政報告例の概況 - リプロな日記
上記によると年齢階級別の人口千対の中絶率は20代前半が最も高い。では「妊娠数」に対する中絶率はどうなのか。実際には死産や流産が含まれるため、ここで計算した中絶率は不正確だがおおまかな傾向を知るために試算した。


「出生数」は以下の統計から、5歳階級別のデータを作成した。
E-Stat 統計名:人口動態調査 人口動態統計 確定数 出生、 嫡出出生数,出生順位・母の年齢(各歳)・父の年齢(各歳)別


「中絶数」は以下の表の5歳階級別のデータを使用した。
「令和3年(2021年)度衛生行政報告例の概況」表6 人工妊娠中絶件数及び実施率の年次推移


「自然死産数」「人工死産数」は以下の表の5歳階級別のデータを使用した。
令和3年人口動態統計 中巻 死産 第6表 死産数,自然-人工・死産時の世帯の主な仕事・母の年齢(5歳階級)別


「妊娠数」は便宜的に上記の「出生数」、「中絶数」、「自然死産数」、「人工死産数」を合わせたものとし、「中絶率」は「妊娠数」に占める「中絶数」の割合とした。

年齢階級別中絶率(初期・中期・合計)2021年

日本の統計2023」によると、日本の出生の99.8%を網羅する15~44歳の女性人口は19,724千人で、日本の全人口の16%を占めており、6人に1人という計算になる。