リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

「緊急避妊薬」薬局での試験販売開始 18歳未満は「保護者の同伴と同意」が必要

東京新聞 2023年11月28日 19時31分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/292768

 数ある報道の中で、#緊急避妊薬を薬局でプロジェクトの染谷さんと福田さんのコメントをしっかり拾ってくれている記事をご紹介。

 個人的には、「来年の予算に緊急避妊薬の試験の費用が盛り込まれている」という情報が最も気になっています……。
 RHRリテラシー研究所でも記者会見を開き、SRHRを保障していくための提言も出しました。資料はホームページでダウンロード可能です。リプロ・中絶・人権 | RHRリテラシー研究所
 動画も準備できしだい公開する予定です。
RHRリテラシー研究所(公式) - YouTube

 望まない妊娠を防ぐために性交後に服用する「緊急避妊薬(アフターピル)」について、医師の処方箋なしでの試験販売が28日、始まった。日本薬剤師会は同日、全国145の販売薬局リストを公開。準備の整った薬局から順次、購入できるようになる。一方で地域に偏りがあるなどの課題も指摘される。
 試験販売は厚生労働省から業務委託を受けて調査研究として実施。各都道府県で2〜3薬局ずつ参加する。購入を希望する場合は事前に電話連絡する。想定されている価格は7000〜9000円程度。
 研究への参加に同意する16歳以上が購入可能で、18歳未満は保護者の同伴と同意が必要。性交後72時間以内に飲むと妊娠を高確率で回避できる。薬剤師会は、購入方法などを掲載した公式サイトを開設。説明を読み記載内容を確認すると、薬局リストが閲覧できる。(共同)


アフターピルOTC化を求める団体の指摘は
 「145店舗では全国に約6万軒ある薬局のごく一部にすぎない」
 緊急避妊薬の試験販売開始を受け、東京都内で記者会見した市民団体は、取り扱い薬局を増やすとともに処方箋なしに薬局で買える「スイッチOTC化」を全面実施するよう訴えた。

 「緊急避妊薬の薬局での入手を実現する市民プロジェクト」共同代表の染矢明日香さんは、試験販売は16歳未満が対象外で、18歳未満は保護者の同伴と同意を必要としていることについて「未成年者が購入をためらってしまう」と指摘。また、開始当日まで国から入手方法などが公開されていなかったことに触れ、速やかな情報開示と、教育機関SNSなどを通じた周知を要望した。
 同じく共同代表の福田和子さんは過去に行った緊急避妊薬の入手に関するアンケート結果を基に「(試験販売では)未成年者は親の同意が必要だが、親には怖くて言えないという声が多い。値段も壁になっている」と述べた。
 団体は会見に先立ち、試験販売の周知や全面的なOTC化を求める厚生労働相あての要望書を提出した。(小形佳奈)
【関連記事】望まぬ妊娠防止へ「緊急避妊薬、入手しやすくして」6.7万筆の署名提出
【関連記事】緊急避妊薬を薬局で買えるようにして 市民団体が厚労省に要望