リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

以下は,石井美智子さんの定義です。「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」『ジュリスト』No.1237(特集ジェンダーと法)2003:174-5.より。

リプロダクティブ・ライツは,言い換えれば,自己の生殖をコントロールする権利である。現代医療技術は,性と生殖を分離し,生殖を伴わない性関係,性関係を伴わない生殖の双方を可能にした。性と生と生殖の関係は図のようになる。

     生
    / \
   性  ≠  生殖

性関係のありようは,その人の生き方そのものであり,生殖に関する決定も単に身体的な生殖機能のコントロールにとどまらず,その人の生き方,ライフスタイルの選択に関わる。従って,リプロダクティブ・ライツは,幸福追求権の一部として考えられるべきものといえよう。
 リプロダクティブ・ライツは,子どもを産むか否かを決定する権利にとどまらず,子を産まないという決定あるいは子を産むという決定を実現する権利も含む。