柳沢発言に対する新聞報道など集めてみます。
柳沢厚労相:女性を「出産する機械」とも例える発言
柳沢伯夫厚労相柳沢伯夫厚生労働相は27日、松江市で開かれた自民党県議の集会で講演した。講演は年金・福祉・医療問題に関するもので、出席者によると、柳沢厚労相は少子化対策に言及する中で「15から50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、機械と言うのは何だけど、あとは一人頭で頑張ってもらうしかないと思う」などと述べたという。少子化対策にかかわる閣僚による、女性を「出産する機械」とも例える発言だけに、今後批判を強く受けそうだ。
毎日新聞 2007年1月27日 22時32分 (最終更新時間 1月28日 0時36分)
柳沢厚労相「機械」発言、野党が一斉批判…辞任要求も
野党各党は28日、柳沢厚生労働相が「(女性は子供を)産む機械、装置」と発言したことについて、「厚労相として許されない発言だ」と一斉に批判した。
共産、社民両党は厚労相の辞任を要求する考えを明らかにした。29日から本格的に始まる今国会の論戦にも影響を与えそうだ。
関係者によると、柳沢厚労相は27日に松江市で開かれた島根県議の会合で講演し、「(女性という)産む機械、装置の数は決まっている。あとは1人頭で(多くの子供を産むように)がんばってもらうしかない」と発言した。厚労相はその場で「機械と言ってごめんなさい」と謝罪し、「産む役目の人」と訂正した。
柳沢氏は28日、記者団に「少子化問題はわかりにくいので、モノの生産に例えて機械などという表現を使った。適切でないと気づき、言い換えた。女性を蔑視(べっし)する考えは全くなかった」と釈明した。
これに対し、民主党の鳩山幹事長は28日、都内で記者団に「女性に大変失礼な発言だ。女性に『がんばってもらうしかない』という発言も責任逃れで、厚労相として子供を産み育てやすい環境を作ってこなかったことが問題だ」と批判。社民党の福島党首は同日、党本部での会合で「最低の発言だ。このような閣僚がいる内閣は是認しがたい」と強調した。29日にも辞任を求める文書を厚労相側に提出するという。共産党も「絶対に許されない発言だ。厚労相としての資格に欠ける。辞任に値する」とのコメントを発表した。
一方、自民党の中川幹事長は28日のフジテレビの番組で「発言を言い直している。釈明したと理解している」と述べた。ただ、公明党からは「穏当でない発言だ。気を付けて欲しい。首相が注意すべきだ」との声も出た。
(2007年1月29日0時50分 読売新聞)
「女性は子どもを産む機械」発言が波紋 野党が辞任要求
2007年01月28日23時48分(asahi.com)野党各党は28日、子どもを産む機械や装置に女性を例えた柳沢厚生労働相の発言を、一斉に批判した。厚労相の辞任を求める声も出ており、29日から本格化する国会論戦で追及を強めるのは確実だ。一方、柳沢氏は28日、「話をわかりやすくしようとした。適切でなかった」と釈明した。
写真問題になっているのは松江市で27日あった自民党県議の後援会の集会での発言。柳沢氏は、少子化問題にふれた際、「機械と言ってごめんなさいね」などの言葉を入れつつ、「15〜50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭でがんばってもらうしかない」などと発言したという。
柳沢氏は28日、朝日新聞の取材に対し、「人口推計の話をした時、(聴衆が)よく分からないようだったので例えて言った。(発言した)途端に、これはまずいと思い、失礼した、申し訳ないとお話しした」と釈明した。女性への差別的な意識は「全くない」と否定した。
だが、社民党の福島党首は28日、「絶対に言ってはいけない最低の発言で、辞任を要求する。女性は年金の財源を産むための機械ではない。発言は『国のために子供を産め』と言ったようなものだ」と辞任を求めた。共産党の市田忠義書記局長も「後で取り消したと言うが、最初の発言が本音だ。辞任に値する」とのコメントを出した。
福島氏を含む民主、共産、社民の3野党の女性議員は29日、連名の抗議文書を柳沢氏に手渡し、辞任を求める。
民主党の鳩山由紀夫幹事長は「厚労相として子どもを産み育てやすい環境をつくってこなかった所に原因があるのに、非常にけしからん」と柳沢氏を批判。国民新党の亀井久興幹事長も「女性が安心して子どもを産み、育てる環境をいかにつくるかが厚労相の仕事。そのことを棚に上げて、女性にその責任があるかのような言い方をしたとも言える。国会で責任を追及したい」と語った。
安倍首相は2月上旬にも少子化対策に取り組むための「子どもと家族を応援する日本重点戦略検討会議」の初会合を開く。政権全体で少子化問題を重視する姿勢をアピールし、支持率下落が続く政権の浮揚に結びつけたい狙いだ。
だが、同会議のメンバーでもある厚労相が女性軽視とも受け取れる発言をしたことで、29日の代表質問から本格化する国会審議で野党側が反発を強めることは必至。安倍首相にとって、出ばなをくじかれることになりかねない。
あいかわらず報道のトーンが若干ずつズレています。こういうリプロダクティヴ・ライツをまっこうから否定する発言に対して,日本女性がストレートに怒らない(怒ってはならない)ものだとされているのは,いったい何故なのか,そちらのほうを考えるべきだと思います。