リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

1950年代の日本の中絶率は異様に高かった

国立社会保障・人口問題研究所の統計より

人工妊娠中絶数および不妊手術数:1949~2018年
1953~1961年までの中絶件数は100万件を超えていました。15~49歳女性人口における人工妊娠中絶実施率は1954年と1955年で実に50.2%を記録していたことが分かります。

主要国の人工妊娠中絶数および率:最新年次

上記で見ると、人工妊娠中絶率(対出生比)はキューバの73%は例外にしても、次はブルガリアの38.0%が最大で、あとは高いところでもせいぜい30%くらい、大半は10~20%台であることが分かります。これに比べると、1950年代半ばの日本の50~70%という中絶率は図抜けて高かったわけで、「堕胎天国」と海外から批判を浴びたのもうなずけます。