京都大学 学際融合教育研究推進センター
産婦人科医の池田裕美枝先生に教えてもらいました。
このグル―プの位置づけは次のように書かれています。
About
本邦におけるセクシャルアンドリプロダクティブ・ヘルス&ライツ(SRHR)の課題について、これまで医学、教育、社会学など各論で論じられていることを学際的に議論する場をオンライン上でつくり拡げることで、研究メンバーならびに市民の課題への姿勢を醸成する。
Activity
リプロダクティブ・ヘルス&ライツ(SRHR)とは、人口問題は健康促進や医療知識・サービスの普及のみで解決できないという反省から産まれた言葉である。しかし、これほど少子化が進む日本において、なぜかSRHRは正面から議論されていない。近年、少子化やセックスレス、子育て世代のワークライフバランスなどは労働や経済と関連付けて議論されている。現代女性の月経回数増加に伴う婦人科疾患や不妊の増加、出産高年化に伴う合併症妊娠、生殖補助医療の倫理などは医学分野で議論されており、他方、性的マイノリティの人権、性暴力被害者支援、DVや虐待の防止などは社会保障の観点から議論されて政策に反映されるようにまでなった。しかし本邦において、これらはSRHRの課題として認識されておらず、相互に十分な影響を及ぼし合っていない。
SRHRの意義は、現役世代の健康(身体的・精神的・社会的健康)を次世代の健康につなげることである。本邦において、次世代の健康のために今どの課題が重要で、乗り越えるには何をしたらよいのか、これまで医学、教育、社会学など各論で論じられていることを学際的に議論する場をここにつくる。言うまでもなく、このSRHRの課題範囲は当事者や医療従事者、行政だけに留まらない。いわばその課題を抱えることになった時代性や歴史、思想性等をも議論の俎上に載せることで学問性を付加し、付け焼き刃ではない本質的な課題の解決を狙う。
何を目指すのか
日本のリプロダクティブ・ヘルス&ライツの意義、課題について、徹底的に問うて学ぶ学際的議論を展開し広げることで、研究メンバーならびに市民の課題への姿勢を醸成する。
何をするのか
リプロダクティブ・ヘルス&ライツの日本における意義を探求した上で、普及のため適切な日本語を開発する。
ライトユニットメンバー間ではオンラインでの継続的対話ならびに1ヶ月に1回のオンラインミーティングを通じて、次世代の身体的、精神的、社会的健康のために、超少子高齢化を迎えている今なすべきことをあらゆる方面から模索する。この過程で、社会的困難女性を病院から支援するソーシャルワークプラットフォームKYOTO SCOPEと連動し、いま現実にリプロダクティブエイジの女性が直面している困難について情報を共有する。
ライトユニットメンバーの議論を年2回、ウェビナーで公開し、市民にリプロダクティブ・ヘルス&ライツの概念を普及するとともに、参加者の問う姿勢を醸成する。
Member
ライトユニット長
池田裕美枝(医学部附属病院産婦人科、医局員、非常勤医)
連載:わたしのからだだから
第7回 世界人口白書2021 図10に関する日本の回答のずさんさについて第7回 世界人口白書2021 図10に関する日本の回答のずさんさについて - 京都大学リプロダクティブヘルス&ライツ ライトユニット(SRHRライトユニット)京都大学リプロダクティブヘルス&ライツ ライトユニット(SRHRライトユニット)
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