リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

戦後の帝国議会ですでに国民優生法改正の話題は出ていた

ただし戦後の国会での優生保護法制定の立役者とは顔ぶれが異なる

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第90回帝国議会 衆議院 生活保護法案委員会 第3号 昭和21年7月25日
日比野民平/日本進歩党(在任期間:昭和21年4月10日~昭和22年3月31日)
服部岩吉/日本自由党(在任期間:昭和21年4月10日~昭和22年3月31日)

010 日比野民平
○日比野委員 私は本法、國民生活保護の消極的方面に於ては稍稍是で目的を達するであらうと思ひますが、政府の意圖が、國民生活安定の根本方策に如何なる所見を持つて居られるかを御尋ねしたいと思ひます、私はそれには先づ第一、人口問題の解決が一番の根本であると思ふのでありますが、徳川時代には、御承知の通り凡そ我が國には千五百萬位の人口があつて、それすら時々飢饉に襲はれまして、國民は非常な餓死をしたと云ふやうなことが歴史に明かであります、然るに我が國の現状は敗戰の結果、領土は殆ど徳川時代と同じやうなものになりまして、もう植民地も失つて、資源の主産地も失ひ、此の狹小な國土に只今七千數百萬の國民が、此の食糧難と物資難に非常な苦惱を續けて居りますが、之をどうして養ふか、今後の講和に於きましてどうなりますか、大體船舶は取られてしまひます、工業設備の大部分も取られます、交通設備の一部分も取られる、貿易も許されない、科學は日本は世界の水準より貧弱だ、其の時に於きまして、私は工業立國で此の國内の人口を養ふのも頗る困難であると思ふのであります、然るに食糧増産の方はどうであるかと云ふと、最早私は如何に農民が努力しても、限界點に達して居ると思ふ、然らば移民はどうであるかと云ふと、最早今引揚げて來るやうな状態で、移民は將來殆ど見込はない、植民地の獲得などと云ふことは、夢にも想へないやうな時代になつて來たのであります、此の狹小な國土に七千數百萬若しくは八千萬の人間が互ひに生存競爭の激甚な中に居りまして、道義は頽る、食ふ物は足らない、之に對して政府には大いなる國策がないのであります、私はどうしても此の食糧難の我が國に於ては、是れ以上人口を殖やすと云ふことは到底許さるべきことではない、「マッカーサー」司令部は曾て日本の人口は四千五百萬位が適當ではないかと言つて居られたのであります、所が今居ります七千數百萬を四千五百萬程度に減らすと云ふことは出來ぬのでありますから、私は政府は優生學的に早く此の日本の人口問題解決の爲に産兒の制限をする必要がある、之に對して政府は立法して産兒を制限するの意思があるかないかと云ふことであります只今、戰後の一時的現象として人口が減りつつありますからさう云ふ必要はないと仰せになるかも知れませぬけれども、私は大和民族の人口増加が只今停頓して居るのは、唯食糧問題や敗戰の結果の一時的現象であつて、我が民族はまだどしどし殖える見込があると思ふのであります、之に對して政府は根本對策として人口問題の解決に熱意がないのでありますが、如何なる御所存であるかを第一に御伺ひ致します
 次に近頃國土計畫を見ますと、政府の發表せられた所に依ると、農村に五千萬の人口を、都市に三千萬の人口を配分すると言つて居られますが、農村は御承知の通り今日最早飽和點に達して居るのであります、都市から農村へ左樣な人口を移轉させれば、農村の平和は破壊せらるると思ふのでありますが、政府はそれをおやりになるのか、如何なる構想に於ておやりになるのか、それを御伺ひしたいと思ひます、先づ順次一つづつ御聽き致します


011 服部岩吉
○服部政府委員 御答へ致します、只今の御尋ねは尤もな御尋ねでありまして、戰後に於ける人口政策に付ては、現在幾多の議論が鬪はされて居るのであります、そこで戰後の人口政策の要點は二つの點にあると考へて居ります、一つは急激に縮小した國土に多數の人口を如何に收容するかと云ふ問題、即ち如何にして人口の收容力を高めるかと云ふことであると思ひます、現在の内地人口約七千四百萬人に引揚者、復員者及び戰後の出産増加數を加へますと、戰後には約八千萬人に近付くであらうと考へられるのであります、之に對しましては次の對策が必要であると考へて居ります、第一には、國土の開發に依りまして食糧生産を増大すると共に、農業人口の收容力を擴大して行くと云ふこと、それから次は工業人口の收容力を高めると云ふこと、此の爲には平和産業の再建と共に、公共事業の實施が必要である、斯樣に考へて居るのであります、次に資質の保持向上を圖ることが必要である、終戰後の國民生活の窮迫に因る死亡率の上昇、國民體力の低下、結核等に因る所の國民保健の惡化が考へられるのでありますが、此の爲に致は公衆衞生知識の向上を中心としまして、衞生醫療對策の強力な遂行を圖つて行くと同時に、生活保護竝に失業對策の適切な運營が認められるのであります、以上の情勢に鑑みまして産兒制限を認める必要なきや否や、人口輕減の方法と致しまして産兒制限を公然と認めることは、政府と致しましては愼重なる考慮を拂つて居る次第であります、即ち産兒制限は極めて容易に人心に瀰漫する傾向がある爲に、政府が之を放任すれば出生率の甚だしい低下を招き、而も一度人口漸衰の傾向を辿りますと、之を防止することが極めて困難であると考へられる、「フランス」等の例を示すことが出來るのであります、即ち低腦、精神病者或は病的性格者等、精神缺格者は産兒制限を行はず、隨て一般の出生減に反しまして、寧ろ劣惡者が増加致しまして所謂逆淘汰の結果を見ることがあるのであります第三と致しまして、失業問題に關しましては、今後出生する乳幼兒が職業年齡に達するまでは産兒制限の效果は現はれず、又食糧難も少くとも生後一年までは、食糧事情の緩和に付てさう大きな效果を期待することが出來ないやうに考へられるのであります、廣義の産兒制限に對する政府の取扱方針と致しましては、産兒制限の方法と致しましては、妊娠中絶、或は手術又は「レントゲン」照射に依りまする不妊及び避妊の三つのものが擧げられるのであります、妊娠中絶は刑法に依つて堕胎罪、手術又は「レントゲン」照射に依る避妊は、優生法に依つて禁止されて居るのであります、但し母胎に危險を生ずる虞のある場合、即ち優生法第十六條に依つて除外例が認められて居るのでありますが、此の適用に付ては成べく寛大に、成るべく容易に取扱はれるやうに今後運營を圖つて行きたい、斯樣に考へて居ります、避妊に付ては、國民保健上有害な避妊用器具等の販賣が現出致しますので、現在是は相當に取締つて居る次第であります、以上御答へ致します


第90回帝国議会 衆議院 請願委員会 第6号 昭和21年8月7日
小笠原八十美/日本自由党(在任期間:昭和21年4月10日~昭和22年3月31日)
冨田ふさ/日本自由党(在任期間:昭和21年4月10日~昭和22年3月31日)
佐藤久雄/厚生參與官
菅原エン/日本進歩党(在任期間:昭和21年4月10日~昭和22年3月31日)

214 小笠原八十美
○小笠原委員長 日程第二六、國民優生法中一部改正に關する請願、文書表第二三〇號──紹介議員富田ふさ君
215 冨田ふさ
○富田委員 本請願の趣旨は、外地引揚婦人中約一割は妊婦でありまして、又内地に於ても現在の社會状態では全く生活の道を失ひ、己が生命をも保ち難き妊婦が尠くありませぬ、是等妊婦を適切に人工妊娠中絶せしむることを得ますれば、日本人の血の純潔を保ち、且つ貧困なる爲め自己及び子供の命を犧牲とする悲慘事の發生を防止し得べきものと信じます、仍て醫學的には妊娠中絶の必要がなくとも、特殊なる社會的條件の下に於て之を可能ならしむるやう、國民優生法の一部を改正されたしと云ふのであります、政府の御所見を伺います
216 佐藤久雄
○佐藤(久)政府委員 御請願の御趣旨にあります所の外地引揚婦人及び生活困窮者の中の妊婦等は、現在の社會状態に於て全く同情すべき立場に置かれて居ります、生活困窮者に對しましては、生活保護の立場より今囘提出されました所の生活保護法に於て、積極的に助産の保護等を行つて居るのであります、又引揚婦人に對しては上陸地で相談所を開設致しまして、妊婦等は最寄の國立病院に入院せしめまして看護致して居るやうな次第であります、是等の婦人の大部分は外地に於きます所の生活上の影響に依って殆ど疲勞困憊致されて居ります、妊婦の繼續が母體の健康上許さないものが多いのであります、是等の婦人に對しましては、必要に應じまして妊娠中絶を行つて居る次第でございます、それから御請願のやうな妊娠中絶の法律を作ると云ふことは、現在の社會風俗上影響する所が甚だ大でありますのと、一般刑法との睨み合せの關係もありますので、愼重な考慮を要するのでございまして、今後之に關しては十分研究して參りたいと存ずる次第であります
217 菅原エン
○菅原委員 一言申上げさせて戴きます、人の世の母親の心と申しますものは、實に盲目的なものでございまして、女性の本能の中で最も尊く氣高いものでございます、此の切實なる所の愛情には、國境を超えて水にも火にも恐れざるものがございます、只今日本人の血の純血を守り通さねばならぬ大切な時にも、女性の本能は唯母たる熱情に其の儘に國境を忘れまして、總てを超越致しまして狂奔するかも知れない者もあるのでございます、どうぞ國家は冷靜な御批判の方則を御輿へ下さいまして、女性私共の社會を國民として正しく御導き下さいますやうに御願ひ致します、どうぞ其の意味に於きまして本案の御採擇を御願ひ申上げる次第であります
218 小川原政信
○小川原委員 本案の採擇を動議として提出致します
219 小笠原八十美
○小笠原委員長 本案の採擇に御異議ありませぬか
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
220 小笠原八十美
○小笠原委員長 採擇に決しました


第90回帝国議会 衆議院 自作農創設特別措置法案外一件委員会 第9号 昭和21年9月23日
三浦寅之助/日本自由党(在任期間:昭和21年4月10日~昭和22年3月31日)
河合良成/厚生大臣/勅選議員(在任期間:昭和21年3月12日~昭和22年5月2日)

083 三浦寅之助
○三浦委員 (百姓を嫌がる青年に職を与える必要がある問題に)關聯して人口問題に付て伺ひたい、御承知の通り、敗戰後問題になつて居る若い女の中には、商賣人の女ばかりでなく、良家の子女も相當ありまして、最近に於ては身の振り方に非常に困つて居る女が多い、斯う云ふことは從來の墮胎と云ふことになると、母體を保護すると云ふ觀點からのみ行はれて、絶對に禁止されて居つたけれども、敗戰後の特殊事情として、さう云ふ若い女の將來の身の振り方、或は今後の日本の人口問題等、色々な點から考へて、女子の妊娠の問題に對して、當然何等かの處置──墮胎の方法を講じなければならぬ情勢下にあると思ふのであります、多くは説明しませぬ、御分りだと思ひますが、之に對する處置に付て厚生大臣の御意見を伺ひたいと思ひます


084 河合良成
○河合國務大臣 私も多くは申上げませぬが、適當な方法、適當なことでやりつつあると云ふことを御諒承願ひたいと思ひます


第90回帝国議会 衆議院 附録(本会議) 第55号 附録 昭和21年10月11日
請願

特別報告第一七三號
國民優生法中一部改正に關する請願(第二三〇號)
 請願者京都市中京區烏丸四條上る鷲町光江外五名
 紹介議員冨田ふさ君
    ━━━━━━━━━━━━━
本請願の趣旨は外地引揚婦人中約一割は妊婦にして又内地に於ても現在の社會状態にては全く生活の道を失ひ己が生命をも保ち難き妊婦尠からず之等妊婦を適切に人工妊娠中絶せしむることを得れば日本人の血の純潔を保ち且つ貧困なる爲自己及子供の生命を犧牲とする悲慘事の發生を防止し得べきものと信ず依て醫學的には妊娠中絶の必要なくとも特殊なる社會的條件の下に於て之を可能ならしむるやう國民優生法の一部を改正されたしと謂ふに在り


第92回帝国議会 衆議院 建議委員会 第2号 昭和22年3月12日
山下ツね/国民党(在任期間:昭和21年10月11日~昭和22年3月31日)
寺島隆太郎/厚生參與官
☆下記を見ると先に「中絶」を持ち出しているのは厚生参与官の方である。
財團法人人口問題研究會、人口政策委員會の建議への言及もある。

028 山下ツね
○山下(ツ)委員 提出者が缺席しておられますから私が代つて説明いたします。人口對策確立に關する建議、國の産業、運輸交通、保健衞生を初め百般の國政はすべて人口が根幹となり基準となつていることはいうをまたない。食糧政策のでときは特にそうである。わが國の食糧は戰前においては六十餘萬の國民を賄うことができないので、朝鮮と臺灣から毎年千四、五百萬石の米を、また米國その他から多量の小麥粉をそれぞれ輸入して、辛うじて賄つてきたのである。しかるに敗戰日本としては、それらの輸入が困難であるばかりでなく、その爲人口の自然増加もあり、加うるに諸外地に生活しておつた數百萬の同胞が急に引揚げねばならぬこととなつた今日では、食糧難は倍加する一方である、すなわちわが國の現状は人口過多に原因して食糧の大窮乏を來たし、それに連れて諸物價はますます騰貴し、自然急激に生活難が加わり思想は惡化し、國民の不安はいよいよ濃厚となり、自暴自棄に傾き、ために生産は日ごとに低下し、物の不足はいよいよ高まり、インフレーシヨンはいやが上にも高潮するばかりである。かかる惡循環の嵐の前には、いかなる政策も徹底せしめることはすこぶる困難であるが、この惡循環の大なる原因は、なんとしても物不足と人口過多にある。しからば生産を盛んにすればこれが解決できるかというに、生産が刻下の喫緊事であることはもちろんであるが、資源に乏しく、かつ狹少なる日本の國土においては、生産にもおのずから限度がある。從つてわが國土において賄い得る人口の飽和限度なるものが、おのずからあるはずである。ゆえに再建日本の國策の根本は、實に人口問題の解決にあると信ずる。殊にわが國は速やかに諸般の内政を整えてポツダム宣言に答えねばならぬ差し迫つた事情にあることを思えば、人口問題は實にあらゆる政策に先行すべき超重要問題であると信ずる。從來は戰爭によつて國の發展を遂げんとするきわめで誤つた思想に基いて重要戰爭資源として人口資源培養の目的から、人口の増加を奬勵し、多産婦を國家が表彰してきたのであるが、今や戰爭は科學戰時代となつて人口の多寡は戰爭の勝負には關係がない。いわんやわが國は永久に戰爭を放棄した今日において、狹少なる國土の内に無限に人口の増加することは、無意味有害であると斷ぜざるを得ない。よつて政府は、内は直接法規をもつて人口調節の方針を確立し、外は連合國の人道的理解を求めて有效適切なる方途を構ずる等、最も急速に人口對策を確立せられることを望むという理由であります。


029 寺島隆太郎
○寺島政府委員 ただいまの建議の御趣旨につきましては、當局といたしましても人口問題の重要性については、常に諸般團體、財團法人人口問題研究會等におきまして、廣く關係方面の權威の方々に御參集をいただきまして、そこにおいて決議せられました人口政策委員會の建議の趣旨を大いに參考といたしまして、目下鋭意その對策樹立實施に努力いたしておる次第でございます。ちなみに人口調節に關しましては、二つの場合が考えられるのであります。一つは健全なる受胎調節は、これを兩親の自由な選擇に任せる方針を確立しておるのであります。第二は墮胎ないしは人工妊娠中絶、それらのものについてはまことに弊害を伴いやすいので、これが愼重なる取扱いを以下三つの場合に限つて考慮いたし、目下實施いたしておるような次第であります。第一は醫學上母體の保健のために絶對必要であると考えられる場合、第二は優生學上どうしてもこれはむしろ斷種した方がよろしいではないかと考えられるような場合、第三は暴行その他いわゆる倫理上まことにやむをえないと考えられる場合、この三つの場合にはいずれも墮胎ないしは人口妊娠中絶等の方針を認めておるのでございます。もとよりこれを認める上につきましては、現行法規をもつてしてはまことに窮屈なので、これが法的措置については目下考究中なのであります。なお諸外國の經驗に徴しましても、出生調節にややもすれば件う恐れのある諸問題、たとえば不健全な方法による人口調節方法の普及ないしは性道徳の頽廢、ないしは逆淘汰、ほんとうに淘汰したいと思うものが淘汰せられないで、惡いものがかえつてはびこるというような逆淘汰というようなものの促進等については、これが防止を諸外國等もあらゆる方法によつて努めておるような次第であります。何分現下の人口問題は、ひとり出生という角度からのみこれを取扱うわけにはまいりませんので、特に引揚歸還者による急激な人口増加ということが、むしろこれがウエートとしては大きなものになつておるのに鑑みまして、出生調節というようなことにつきましては、將來における效果はまことに十年ないし十五年先に生れるものでありまして、現下喫緊の問題に對しては間に合わないというような性格をもつておるのでございますが、しかしながら當局といたしましては現下最も緊要であります人口問題解決に對するその重要な一翼を擔う人口問題につきましては、目下全面的な努力を傾倒いたしまして、建議の御趣旨に副うべく努力をいたしておる次第であります。
030 村井八郎
○村井委員長 これで本案に關する提出者の辯明竝びに政府當局の説明を終ります。採否は追つて協議の上決します。
031 村井八郎
○村井委員長 次に日程第五、國民總勤勞時制定の建議案、これを議題といたします。提出者の趣旨辯明を聽取いたします。
032 山下ツね
○山下(ツ)委員 提出者が缺席でございますので、私代りまして申し上げます。極端に行き詰つた日本の苦難は、皆が働いて物を盛んに産み出すことによつて突破する以外には途がない。それには全國民が一つ焦點に心を結集して、意識的に能率を高めることが肝要である。よつて政府は、毎日時間を定めて、全國民が一せいに總勤勞にはいるように工夫し、指導し、もつて勤勞愛國の善風を作興せしめるべきものであると思うというのが趣旨でございます。
033 寺島隆太郎
○寺島政府委員 本建議案の趣旨は、まことに結構なものと考えておる次第でございます。かような建議案の生れましたことにつきましては、厚生當局といたしましては深甚なる敬意と感謝とを拂う次第でございまして、かような運動が特に全國民の中から盛り上る運動として發生いたしまして、ますます今日の急迫を告げておる産業復興の上に總勞動が行われまする日の一日も速やかならんことを望んでおるような次第でございます。本建議案の趣旨に對しましては、全幅の贊意を表する次第でございます。
034 村井八郎
○村井委員長 これで本案に關する提出者の趣旨辯明竝びに政府當局の説明を終ります。採決は追つて協議の上いたすことにいたします。