リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

中絶技術とリプロダクティヴ・ライツ――フェミニスト倫理の視点から――

2012年の著書ですが……今になって自分で読んでも参考になる💦

人にこの本の話をしていて、アマゾンで紹介しようとしたら、目次がないことに気が付いたので、こちらに掲載しておきます。2014年の最後の山川菊栄賞受賞作でもあります。推してくださったのは、敬愛していた故井上輝子さん。感謝しています。

消費税が5%だった当時、どうにか3000円台に抑えたくて編集者さんにお願いしたのですが、増税で4000円を超えてしまったのが残念です。

目次
はじめに
Ⅰ 生殖コントロールの科学と技術
第1章  胎児の可視化と妊娠の科学
1 胎児の発見
2 胎児の可視化
3 胎児生命の科学
4 妊娠の科学
5 妊娠という経験
第2章  避妊の技術とその変遷
1 避妊方法の発達
2 避妊ピルと子宮内避妊具
3 避妊ピル以降の避妊薬と緊急避妊
4 避妊方法と避妊率
第3章  中絶の技術とその変遷
1 中絶のニーズ
2 拡張搔爬法の開発と普及
3 真空吸引の開発と普及
4 月経抽出法と手動吸引
5 中絶薬の導入
6 生殖コントロール技術の発展


Ⅱ 日本における中絶の現状
第4章 生殖コントロールをめぐる日本の状況
1 日本の中絶傾向
2 日本の避妊状況
3 中絶胎児の可視化
4 改善されない日本の中絶技術
5 中絶薬を巡る日本政府の情報操作
第5章 日本における中絶の法と政策
1 堕胎罪と儒教倫理
優生保護法体制
フェミニストの改正案
4 国連女性差別撤廃委員会と日本政府
5 学校教育と胎児中心主義


Ⅲ リプロダクションをめぐる規範と倫理
第6章  人権としてのリプロダクティヴ・ヘルス&ライツ
1 世界のリプロダクション法の動向
リプロダクティヴ・ヘルス&ライツの思想的源流
3 国際的女性運動とリプロダクティヴ・ライツ
リプロダクティヴ・ヘルスの生成と発展
5 リプロダクティヴ・ライツという概念の意義
6 リプロダクティヴ・ライツとエンタイトルメント意識
7 ライツからジャスティスへ
第7章 欧米における中絶の倫理
1 従来の西欧社会の中絶観
2 女性運動と権利としての合法的中絶
3 女性運動への反発とプロライフ運動
4 ロウ判決とノンフェミニストの中絶擁護論
5 二項対立の倫理の性差別
フェミニスト倫理と中絶
第8章 日本における中絶の倫理
1 堕胎罪と母性の強制
ウーマン・リブと避妊ピル
ウーマン・リブと障害者運動
4 中絶と子殺しの交錯
5 女性の自己決定権と生命倫理
6 中絶問題からリプロダクティヴ・ジャスティスへ

用語集
文献一覧
あとがき
人名索引
事項索引