リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

My Body Is Not Yours to Control

中絶に配偶者同意はいりません Change.org での呼びかけ

国際セーフ・アボーション・デー(ISAD)Japanプロジェクトでは、メンバーの風音さんによる下記のChange.orgの活動を支援しています。

日本の女性の自己決定権を奪い望まない出産や妊娠継続に追い込む「配偶者同意」を廃止しよう

発信者:Kajiya Kazane 宛先:厚生労働省

知っていますか! 

日本で人工妊娠中絶を受けるには、母体保護法という法律で原則「配偶者の同意」を求められます。

この法律の下では、結婚した女性が「望まない妊娠」をした場合、配偶者の許可がなければ、中絶手術を受けられません。法律が女性の自己決定権を剥奪し、望まない妊娠継続や出産強要につながっています。「妻」の身体や人生は、夫や、夫の家のものなのでしょうか?
このような法運用や婚姻関係は対等と言えるでしょうか?

また、法律が正しく運用がされず、未婚や性暴力による場合でも、産婦人科の医師が中絶の同意書に相手男性の署名・捺印を求め、それがないと手術を受けさせないということが多発しています。

「配偶者の同意」規定は、女性が中絶を希望しても、男性が「産め」と同意書への署名を拒み続けた場合は、女性は中絶できず出産しなければならないという制度なのです。

男性が「中絶の拒否権」と「出産の強制権」を持っており、このような権利を国が保証しています。

ある調査によると、今も女性が中絶する際に「配偶者同意」を求められる国はたった11ヶ国です。

2020年、アメリカでは中絶に夫の許可を求めることは「違憲」「人権侵害」という判決が出ています。韓国では堕胎罪の廃止と共に配偶者同意要件も撤廃されました。日本の母体保護法をもとに中絶法を作成した台湾でも、配偶者同意要件は不適切として廃止に向けて法案を通しており、近隣の国や先進国で、中絶の際に女性が男性の承認を得なければいけない国は日本だけになります。

日本は国内外から「配偶者同意要件」に関して批判を受けており、女性差別撤廃委員会からも幾度も中絶の配偶者同意要件を廃止するように是正勧告をされています。

WHOは「女性本人以外の第三者の承認を要求すること」で中絶にバリアを設けるような規制や法は安全な中絶を妨げるとして廃止することを勧告しています。

1995年、世界女性会議にて日本は北京宣言の内容を遵守し、女性差別を撤廃することを誓いました


北京宣言の17項目めは以下のような内容です。

すべての女性の健康のあらゆる側面,殊に自らの出産数を管理する権利を明確に認め再確認することは,女性のエンパワーメントの基本である。

20年近く経った今も、
何故私たちの「出産数を管理する権利」は守られていないのでしょうか?
なぜ、日本で女性として生きているだけで、自分の人生への自己決定権すら奪われてしまうのでしょうか?

「望まない妊娠の継続や出産は拷問である」という見解が世界的スタンダードです。

どんな理由があろうと、結婚していようといなかろうと、女性はひとりの人間であり、女性の身体や人生はその人だけのものです。

妊娠して苦しむ女性を「同意が取れない」と更に追い詰めること、
望まない妊娠の継続や出産をさせること、
自己決定権を奪い、そのような状況に追い込むことは、
全て女性に対する拷問であり、虐待であり、性暴力です。
女性の人権を侵害し続ける法律を私たち女性は黙認してて良いのでしょうか?

リプロダクティブ・ヘルスとは、
「産むか産まないか、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める権利」であり、
妊娠、出産、中絶について十分な情報を得られ、「生殖」に関するすべてのことを自分で決める自己決定権のもと、それを実現する手段(ヘルスケア)を与えられる権利です。

私たちの「すべてのことを自分で決めて実現する権利」を国や法制度に阻まれ続けています。
私たち日本の女性にも産むか産まないか、
全てのことを自分で決められる権利が本来あるはずです。

母体保護法は私たち女性のリプロダクティブ・ヘルスを侵害し、自己決定権を奪い無力化する法律です。このような法律の運用やこのような法運用のもとの結婚は女性を幸せにするでしょうか?

「男性の許可がないと中絶させない」という運用を続け、妊娠継続や出産強要、遺棄に繋がる母体保護法は本当に私たち女性を「守って」いるでしょうか?

女性の自己決定権を法という強固なもので奪い、「女に勝手なことをさせない」という安心感を得るためだけの法律ではないでしょうか?

この法運用は女性が求めているものですか?
女性の身体の法律は女性のためにあるべきですし、女性の声を聞くべきです。

「妊娠について女性が自己決定権を持つ」という世界では当たり前の自己決定権を日本の女性にも届けませんか?

女性の身体の主人公は、女性本人です。
自分たちの身体を取り戻すために、「配偶者の同意」条項の削除に賛成してください! それを国会に届け、法律の改正を進めましょう!

ぜひ署名にもコメントを残していただき、Twitter等で #配偶者同意なくそ であなたの気持ちを聞かせてください。

賛同・拡散よろしくお願いいたします。

※ いただいたコメントは個人が特定されない形で紹介させていただくことがあります。皆さんの思いを共有して届けていきたいです。

※変更等があれば随時こちらにアップします。

change.org/p/厚生労働省-日本の女性の自己決定権を奪い望まない出産や妊娠継続に追い込む-配偶者同意-を廃止しよう?source_location=discover_feed