リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

あまりにも頻繁に否定され、あまりにも頻繁に無視される:女性の性的権利。セクシュアリティに対する包括的で前向きなアプローチの意味、論争、必要性について

CELLE, CARLOTTA, 2021/2022

Too often denied, too often neglected: women's sexual rights. On the meanings, controversies and the need for a comprehensive, positive approach to sexuality

仮訳します。

要旨
 セクシュアル&リプロダクティブ・ヘルス&ライツは、国際的な場でますます認識されるようになってきたが、その発展や範囲と内容の定義に論争がなかったわけではない。本論文の目的は、国際的な場における性と生殖に関する権利の歴史的変遷を概観することである。言説の複雑さを把握するため、より広範な社会的・政治的運動、イデオロギー、宗教、革命を考慮に入れて、これらの権利の変遷を分析する。これらを念頭に置きながら、SRHRが国際人権法にどのように組み込まれてきたかを概説することから始める。人権言説におけるセクシュアリティの登場から始まり、セクシュアル・ヘルス&ライツの概念の発展、そして女性やセクシュアル・マイノリティに対するその意味合いを探っていく。第2章では、性的行動の規制における法の役割、性的権利の共通原則の必要性、そうした原則の定義における障害など、言説のいくつかの問題点を分析する。第3章では、性的権利の定義と認識における困難を克服するためにフェミニズムの枠組みを採用し、その結果、セクシュアリティへの包括的かつ積極的なアプローチを支持する観点から、すべての人のための性的正義と自由に到達するための解決策を提案する。