重要資料です!
争点になりそうな面前服用のところを抜粋します。
現在のオンライン診療に設けられている面前服用の条件については、「女性の人権やプライバシーの侵害、心理的負担の増加につながる可能性が考えられる」と話した。
市民団体では、2017年7月26日の検討会議の場での発言などについて「ファクトチェック」を行い資料として刊行している。
非科学的なとんでもない質問にもきめ細やかに対応したすばらしい資料です!
個人的には次の4点を押さえておくことが特に重要ではないかと思います。(数字は引用者が付けました。)
1.悪用や乱用の懸念については、「現状、国内では未承認薬を輸入・転売し逮捕される事件が頻発しており、緊急避妊薬に正規ルートでアクセスしづらい状況が悪用を引き起こしている可能性もある」と指摘。「繰り返しの使用は非常に安全で、繰り返し必要とする女性がいるならより長期間作用型のより効果的な家族計画(避妊)法を検討したほうがよいかもしれないと示されている。WHOは緊急避妊薬の提供に際して不必要な手順・処置を避けること、将来必要になる時に備えて多めに渡しておくことも推奨している。悪用の懸念を根拠にOTC化を阻む根拠は認められなかった」と指摘した。
2.「月経の状況を女性自身が判断できない」との懸念に対しては、「WHOでは若い女性もラベル表示と説明書を容易に理解でき、服用後にルーチンの再来の必要はなく、次の月経が7日以上遅れた時や継続的な避妊方法を始めたい時の再来を伝えるとされている。現行の対面診療でも全例のフォローアップ受診は行われていない」とした。
3.「緊急避妊薬を避妊具と同じように意識している女性が少なくない」との懸念については、「緊急避妊薬が必要となるケースの最多はコンドームの破損や脱落。緊急避妊薬はどんな理由であっても避妊の失敗の際のバックアップとして重要。レイプや強要された性交のあとには特に有用だ」と話した。
4.「性教育が遅れている」との懸念については、「そもそも教育の有無にかかわらず全ての女性は緊急避妊薬にアクセスする権利がある。私自身、20歳から17年間、性教育の活動に携わり今年も100箇所以上で緊急避妊薬のことを伝えてきたが、知識があっても入手できる環境がなければ入手できない」と話した。
これらの批判はぜんぶ「難癖」であって、緊急避妊薬へのアクセスを妨げる理由にはなっていないことを、見事に説明していると思いました。