医師の裁量で妊娠9週超でも使われている！
カナダとオーストラリアには、日本で承認申請されたのと基本的に同じ「ミフェプリストンとミソプロストール」のコンビ薬が販売されている。カナダの商品名はMifegymiso、オーストラリアはMS-2 Stepである。
カナダでMifegymisoが品不足になった以下の記事の中で、この薬は「妊娠10週まで」使えると書いてあったので、他の記事で確認を取った。
カナダでは、一般に中絶薬として知られている2剤併用型のMifegymisoの供給不足に直面していますが、この薬の製造元によれば、来週には供給が可能になると予想されているという。
製薬会社Linepharmaの代表である広報担当者によれば、妊娠可能な人々がこの2週間、国内の一部の地域で中絶用ピルを入手できないでいる。
Linepharma社はMifepristoneとMisoprostolを製造しており、カナダではこれらを合わせてMifegymisoというブランド名で販売されている。
「Linepharma社は、Mifegymisoの供給不足と、過去2週間にわたり同製品を入手できない地域があったことを認識しています」と、同社を代表する広報担当者は述べている。
「これに寄与したいくつかの理由がありますが、最も重要なのは、Linepharmaは、今後説明される長期の製造遅延を経験している...組み合わせMifegymisoレジメンの生産を増強するので、製品は来週再び利用できるようになる」
遅延は、同社が言う複数の問題から「同時に」頭打ちになった。
「これは、ほとんどの医薬品と同じボリュームで生産することができない非常にニッチな製品であるため、遅延が発生したとき、それは痛感される」と広報担当者は説明した。
「製造現場では、手作業からより自動化された工程に移行するための改革を進めています。このような遅延を引き起こす一因となった手動工程から完全に移行しているわけではない」と説明した。
中絶薬は、妊娠10週目まで服用することができ、外科的中絶を必要とする、あるいは希望する人々のために資源を解放するのに役立ちます。
しかし、中絶薬にアクセスできない日が続くと、手術ではない中絶にアクセスできる期間から外れてしまうことになります。そして、この2週間の中絶薬不足の間に妊娠10週を過ぎた人々にとって、中絶医療にアクセスするための物流上のハードルは大きくなっています。
「Mifegymisoにアクセスすれば中絶が可能な期間は短いのです」と、Action Canada for Sexual Health and Rightsの健康増進ディレクターであるFrédérique Chabotは言います。
カナダでは63日以下なのか、それとも10週までなのか……?
Action Canada for Sexual and Reproductive Healthの以下のサイトに回答が見つかった。
ミフェジミソはどのように作用するのか？
ミフェジミソは、ミフェプリストンとミソプロストールの組み合わせのカナダのブランド名である。ミフェプリストンは、妊娠を継続するために必要なホルモンであるプロゲステロンの作用を阻害する薬だ。ミソプロストールはプロスタグランジンの一種で、子宮の収縮と子宮頸管の弛緩を引き起こす。これは、子宮の内容物を押し出すのに役立つ。ミフェプリストンとミソプロストールは、妊娠を終わらせるために一緒に作用する。カナダでは、ミフェプリストンは、ミフェプリストン200mg錠1錠とミソプロストール0.2mg錠4錠の組み合わせの箱に梱包されている。まず、ミフェプリストン錠を服用し、24時間から48時間後に、ミソプロストール錠を4個同時に服用する。
カナダ保健省は、適応外使用の妊娠制限期間を63日または9週と定めている。他の国（米国を含む）からのエビデンスは、ミフェプリストンが義務付けられた妊娠63日を超えても安全に使用できることを示している。多くの国では、この薬は妊娠10週まで（そしてそれ以降も）の薬による中絶によく用いられており、カナダでは医療従事者は適応外使用することができる。
ミフェプリストンとミソプロストールの処方箋は、世界保健機関の必須医薬品リストに掲載されている。これは薬による中絶の「ゴールドスタンダード」と考えられている。
オーストラリアで63日以内であることは、こちらの政府のチャートで確認した。
Medical termination with MS-2 Step
ただし、このQueensland Clinical Guidelinesの29頁「6.6.3 MToP regimen for women not known to be at risk of uterine rupture」によると、MTOP（医学的妊娠中絶）にもミフェプリストンとミソプロストール（複数回）が使用されていることが分かる。
