リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

ベルギーの教育政策は若者を失望させている、と専門家は主張する

The Brussel Time, Saturday, 16 September 2023, By Nick Amies

Sex education policy in Belgium is failing its youth, experts claim

2018年のイプソス社(Ipsos)の「人権意識28ヵ国比較調査」で日本の次に「人権が分かっている」人が少なかったベルギーでは、性教育が低調であることが分かった。やはり人権意識と性教育には相関関係があるのではないか?

仮訳します。

 TikTokや簡単に手に入るポルノの時代、若者はかつてないほど早い時期に性的コンテンツや誤った情報にさらされており、ベルギー全土で包括的な性教育政策が求められている。

 ベルギー全土で包括的な性教育政策が求められている。しかし、フランドル地方の性の健康センターであるセンソアは、明確な教育目標がないため、中等教育の2年生と3年生(14〜18歳)の生徒が十分な性教育を受けられないままになってしまう可能性があると警告している。

 人気のソーシャルメディア・プラットフォームであるTikTokは、セックスや人間関係に関して貴重な見識を提供してくれる一方で、不正確な情報も発信している。例えば、一部のインフルエンサーは、ホルモン剤による避妊をやめて自然な方法を選ぶことを勧めている。また、避妊対策として性行為の日だけピルを飲むことを勧める人もいる。

 もうひとつの懸念すべき傾向は、"ホルモン疲労 "の促進である。若い女性の多くは、体内から不要なホルモンを排除したいという願望を示し、月経周期の追跡や体温のモニタリングなど、信頼性の低い方法に頼ることが多い。センソアは最近の報告書の中で、これらの方法は確実ではなく、意図しない妊娠やその他の健康リスクにつながる可能性があることを強調している。

 Sensoaは、学校は生徒が性と人間関係についての正確で根拠に基づいた情報を得ることができる安全な空間としての役割を果たすことができると指摘している。しかし、カリキュラム作成に新たな柔軟性が生まれたことで、性教育が見落とされるのではないかと同センターは懸念している。