リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

「リプロダクティブ・ライツとセクシュアル・ライツ: フェミニストの視点」ソニア・コレア、ロザリンド・ペチェスキー著

1994と書いてあるが……これが初出かな?

Population Policies Reconsidered: Health, Empowerment, and Rights, eds. by Gita Sen, Adrienne Germain, Lincoln C. Chen


アマゾンでこの本を探したら1994年発刊だった。
Population Policies Reconsidered health empowerment rights


他に、Feminist Theory Reader所収の版もある。
https://edisciplinas.usp.br/pluginfile.php/4304597/mod_resource/content/1/20180425113037432.pdf


Googlescholarでは次の版しか出てこないが、これも後で収録したものらしい。
[https://scholar.google.co.jp/scholar?hl=ja&as_sdt=0%2C5&q=Reproductive+and+Sexual+Rights%3A+A+Femnist+Perspective+Sonia+Correa+and+Rosalind+Petchesky&btnG=:title=[PDF] Reproductive and sexual rights: a feminist perspective]
S Correa, R Petchesky
Culture, society and sexuality, 2007•cachescan.bcub.ro

概要を仮訳する。

人口政策が女性に与える影響に関する現在の議論では、リプロダクティブ・ライツとセクシュアル・ライツという概念が、かつてないほど強く、かつ大きな争点となっている。この概念を問題視する人々には、宗教原理主義者や、人権を西欧資本主義に由来する個人主義の伝統と結びつける人権一般に反対する人々がいる。フェミニストの中にも、女性の健康も女性のエンパワーメントも第一義的な関心事ではない出生抑制プログラムの擁護者たちが、自分たちのアジェンダのためにリプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)という言葉をすぐに採用してしまうことに懐疑的な人がいる。
長年にわたり女性のリプロダクティブ・ヘルスについて執筆し、組織化してきた南部と北部のフェミニストとして、私たちはこの概念的領域を取り巻く緊張と複数の視点を意識している。この章での私たちの目的は、概念を押し付けることではなく、議論を前進させるために、それについての異なる考え方を探求することである。すなわち、自らの生殖能力、出産、育児、婦人科的健康、性行為について、十分な情報を得た上で決定するための権力と、そのような決定を安全かつ効果的に行うための資源である。この領域には、必然的に「身体の完全性」、つまり「自分の身体をコントロールする」という核となる概念が含まれる。言い換えれば、身体は社会的に媒介された世界の中に存在する。