リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

経口中絶薬メフィーゴパック 発売半年で724人が服用、副作用14件も重篤例なし

中絶薬承認1年になるが……アクセス延びず

経口中絶薬メフィーゴパックが承認されてから4月28日で1年になるけど、母体保護法指定医師のいる4176医療機関(2000年)のうち使えるところは3%だけ。讀賣新聞によれば、発売後6か月間の使用者も724人にすぎなかった。最近の年間中絶件数の半分6万件と比べると、わずか1.2%だ。
国内初の飲む中絶薬「メフィーゴパック」、発売半年で724人服用…副作用14件も重篤例なし : 読売新聞


重篤な副作用がなかったというのは良い知らせだけど、予想ができていたことでもある。日本ほど「慎重」な服用法を取っていたら、少なくとも「からだ」に被害はでないはずだ。ただし、どんな扱いだったのか、こころに傷を負っていないか……も、調べるべきではないだろうか。


中絶薬が広まらないネックになっているのは、「指定医師制度」「高額料金」「入院要件」「配偶者同意要件」であり、承認後25年経っても使用率が2~3%の経口避妊薬の二の舞になりかねない。黙っていては決してアクセスは改善されない。選択肢を広め、アクセスを改善するため、声を挙げて行こう!


フィーゴパック は、1回で中絶完了しなくても、流産が途中で止まった際にも、国連の推奨方法どおりに1回100円程度の追加薬を3時間毎にくりかえし服用すれば、成功率はほぼ100%に上がり、外科処置は不要になる。厚労省は適用外使用を認めて、「薬だけで終わらなければ追加料金5万円」を禁止すべきだ。