CNN, 2024.04.28 Sun posted at 11:39 JST
台湾の少子化対策、保守的な伝統が妨げに - CNN.co.jp
台湾の中国医薬大学付設病院で婦人科主任を務める張訓銘医師も、生殖にまつわる「各種規制の段階的緩和は理にかなっている」と言う。
生殖医療の分野に30年以上携わる張氏によれば、「こうした治療は既存の技術で完全に対処することができる」。
陳議員もこれに賛同するが、いまだ台湾で統一見解が取れていないと思われる分野がひとつあることも認めた。それは代理出産の合法化だ。
台湾で生殖補助医療の規制緩和に関する議論が高まる中、緩和に反対する人々は記者会見を開き、「不完全な家庭」に生まれた子どもの幸福に懸念があるとして法律改正の先延ばしを求めた。
代理出産によって「子宮が商品として扱われる」ことを危ぶむ声もある。妊娠期の代理母の権利を保護する包括的な法的枠組みを設けることで、こうした主張も和らぐだろうと陳氏は考えている。
議論の第1段階では、代理出産が除外される公算が高い。洪さんと黄さんの息子エイダンくんは生後9カ月になったばかりだが、2人のような同性婚カップルは引き続き(少なくとも当面は)台湾で生殖補助医療を受けることができない。
同性婚が19年に合法化されて以来、台湾は段階的に同性婚や国際結婚を完全に承認し、養子縁組の権利も認めた。残るは生殖補助医療だけ。婚姻の完全平等に向けた最後のハードルとなる。