リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

非常勤で集中講義・・・なんと?「男と女」

すごいタイトルの授業です。突然まわってきて、どうしようかと思ったのですが、お引き受けして、今日、3日間15コマの授業を終えて帰ってきたところです。

結果としては・・・ものすごく充実した授業でした!(教える側は・・・たぶん、教わる側も?)

関西の某私立大学(隠す必要あるか?……ええと、以後、考えてみます)からの突然のオファーで、前任の先生はどうも「アニマ・アニムス」をやっていたらしい(というのも、少々誤解があったようなのですが)と思いながらのお引き受けだったので、「本当に、あたしなんかがやっていいのー? アニマ・アニムス触れないし、そういうステロタイプ的な「男女の枠」を壊す人なんですがー?」と思いつつ、始めた授業でした。

1日目・・・おとなしく(?)「セックス・ジェンダーセクシュアリティ」の3分類の話。これだけでも、「そういうふうに考えたことなかった! 男はこれこれで、女はこれこれで当然と思っていきてきた。刺激でした!」という学生さんもいれば、「こんな話、とっくに知ってます。先に進んでください」という学生さんもいる。そこで・・・どう進めるか、いろいろと考えずにはいられませんでした。

まあ、2日目の資料もだいたい作ってはあったのですが、たぶん、少なくとも中絶問題については,今、わたしが日本で一番充実した授業(というのは豪語しすぎ?)をしているつもりなので、中絶医療の問題に関するDVDを(迷った末に、やっぱり予定通り)学生さんに見せました。

「スリー・ウイメン=

スリーウイメン [DVD]

スリーウイメン [DVD]

」というDVDです。

このDVDでは,1970年代以前の中絶非合法時代と1990年代以降の中絶技術の違いを目の当たりにできますし,また,中絶非合法化が(あるいは中絶反対が)文字通り「女を殺している」状況を綿密に描いているので、ぜひぜひぜひ見てほしいですね。

3日目は,村瀬幸治先生による「ポルノ」と「エロス」の比較表を示し,日本の男性メディアと女性メディアのセックス観のズレを考えさせる内容にしました。

それにしても,最近の女性メディアでのセックス表現,10年前と比べてもかなり開放的になっているのですね。いいことでもあるけど,「セックス・マニュアル」化している観もあって,それはちょっとなぁ・・・と思うところも。