リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

講談社『モーニング』掲載の「コウノドリ」に描かれる産婦人科医療を巡るドラマ

鈴ノ木ユウ氏が週刊『モーニング』に掲載しているというコミックの「コウノドリ」。産婦人科医療の様々な問題を取り上げていると某新聞記者さんから教わり,本屋に買いに行きました。男性誌なので,どんな風に描いているのか,見るからにエグイ絵柄だったらどうしようかなどと心配だったのですが,軽いタッチの表紙の絵を見て,ほっとしました。帯にテーマが書いてあったので,人工妊娠中絶の話が載っているらしき第2巻まで購入し,さっそく読んでみました。

コウノドリ(2) (モーニング KC)

コウノドリ(2) (モーニング KC)

作品の公式ホームページにあった説明を以下引用します。

出産は病気ではない。だから通常の出産に保険はきかない。産科医療は怪我や病気を治す訳ではない。なので通常の出産に産科医は必要ない。だが、何かが起こりうるから産科医は必要なのだ――。

年間約100万人の新しい命が誕生する現場の人間ドラマ、開幕!

中絶を求めてやってくる第5話の患者さんはすでに妊娠13週に入っているため,作品内で取り上げられるのは中期中絶のことのみです。が,望まない妊娠に対する当事者や家族,産婦人科医の思いなどがきめ細やかに描かれていますし,もし当事者が見てしまっても決して罪悪感を煽るようには描いていないことにも好感を持ちました。

追記:最初「コウノトリ」だと思い込んでました。よく見たら濁点が・・・「コウノドリ」が正しいみたいです。