リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

中絶神話?

この土日、金沢で開かれた日本フェミニストカウンセリング学会の大会に参加してきました。

充実した時間を過ごし、すっかりエンパワーされてきました。

「中絶」には一言も触れていない学会大会でしたが、シンポジウムの質問で、黛千恵子弁護士のお話しにあった「強姦神話」から「中絶神話」というものもあるのではないかとして、CEDAWが自己堕胎罪や母体保護法の配偶者同意要項の削除を求めていることが、マスコミが取り上げないこともあって広く知られていないことを指摘し、中絶にまつわる問題がフェミニストのあいだでさえ話題にされないのはなぜだと思いますかと黛弁護士に質問したところ、日本では(女性のあいだでさえ)「女性の自己決定」の問題への関心が薄いのでは……妊娠したら産めということなんでしょうとのお答えをいただきました。(口頭でのご回答なので、ニュアンスが違っていたらすみません。)

そんなやりとりの後で、懇親会やワークショップや分科会で出会った方々にも日本の「中絶問題」について話をしたところ、何人かの方々が非常に関心をもってくださったのが、とてもうれしかったです。

アナウンスもしてなかったし、売れるわけないよね〜と思いながら持って行った若干数の自著も完売した上に「もう売れてしまいました?」とのお尋ねまで受け(びっくり!)、思った以上に「中絶をめぐる諸問題」に関心を持っていらっしゃる方々がいるのだな〜という感触も得ました。

未来に希望をつなぎたいです。