この本になった裁判の弁護士さんですね。女性の権利向上のための多大な功績に感謝し、ご冥福をお祈りいたします。
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『妊娠中絶裁判―マリ・クレール事件の記録 』
ショワジール会編、辻 由美訳
みすず書房 1987年
AMAZONにあった「BOOK」データベースより内容説明
1972年のフランスでのこの裁判は、世界のフェミニズム運動に大きなはずみを与えた画期的な事件となった。きっかけは、ごく普通の女子高校生だったマリ=クレールが、強姦され、ヤミで中絶せざるをえないせっぱつまった状況に追いやられたことだった。本人のマリ=クレール、彼女を助けた母親とその同僚たちを裁くはずだった裁判は、法律を断罪する裁判にかえられた。16歳の少女は、期せずして、この歴史的事件のヒロインになったのである。フランスで、この裁判がマスコミに報道されるにおよんで、世論は沸騰し、議論は二分した。中絶裁判の記録を出版すること自体、法に触れる行為であったが、世論の圧力と選挙前の政治的流動性に助けられて、本書は発売禁止をまぬがれた。これは人間の品位と知性と勇気の結晶的表現であり、法と社会との生きた関連を見る上でも不可欠の書といえよう。