リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

朝日新聞書評

『日本の中絶』
 塚原久美『日本の中絶』(ちくま新書・990円)は、6月に米最高裁でロー対ウェイド判決が覆され関心を集める中絶について、日本の現状を知るための一冊。日本では海外と比べ、避妊ピルが高額で、予定外の妊娠をしやすい。しかし、海外で普及する経口中絶薬はいまだ承認されず、中絶手術は高額で、罪の意識が根強いと指摘。日本の中絶が女性の人権より、女性差別的なイデオロギーによって構築されてきた経緯を紐解(ひもと)く。
★塚原久美著 ちくま新書・990円=朝日新聞2022年8月27日掲載